ＰＯＢ本好き連。 - 負け犬の遠吠え

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1 氷犬	2002/02/02 23:22

こんにちは。
異端児復活や。
以前のわしのトピでは突然失踪なんぞ致しまして、皆さんにはほんまに迷惑をかけた事、この場を借りて、お詫びいたします。

ほんまは「このままｂｂｓは卒業やな」て思うてたんやけど、なんやこのまま口を拭ってしまうのも卑怯な気がしてな。

この際、「あほんだら、突然居なくなってしもて！」「何考えとんねん！」「恥を知れ恥を！」など、どないなご批判、中傷、罵詈雑言とも甘受させていただきます。
わしみたいなもんに、文字の世界とはいえ喧嘩売るなんて滅多に無い経験やと思うんで、皆さんどんどんと書き込んで下さい。

落書きは、気が向いたら書こうかな、て思うておりますんで、期待しないでお待ちください。（誰が期待しとるか！て書き込みＯＫやで（笑）
）

あ～あ。書いてしもた。何処にでも顔出したがりは、性分よの。ほんま。（笑）

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9 wolf

2002/02/03 19:35

おわっ！ビックリした。
開いてみたら、懐かしいトピ名があるじゃないですかー。

ご帰還お待ち申し上げておりました！
やはり本好き連の書棚には、『負け犬シリーズ』が並んでないと。
なにはともあれ、おかえりなさい。
そして、「祝！再連載！」。

そー言えば、私と氷犬さんが同一人物じゃないかと、疑ってた人いませんでしたっけ？
これで疑いは解けたかな？
一人二役ちゃうでー・・・もとい、ちがいますよー。

ところで・・・、氷犬さん。
２月９、１０日って、ヒマ？？（あきらめ悪っ（笑））

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14 氷犬

2002/02/03 22:00

telleさん、
初めまして、なんやね。
telleさんの書き込みは良く読ませてもろてるんで、初めまして言う感じがせんかった。
（初対面の芸能人同志て、こんな感じなんやろか。）
これからもご贔屓に。

かなめさん、
どっちやろ。（笑）
いきなり消えたり出てきたり。困惑してまうよな。
まあ、事情は後ほどでも。

MAMATHさん、
誤解は解けました？（笑）
同一人物てのも、結構ミステリチックでおもろい展開やけど、残念でした。
（こそっと言うとこ。「わしなんかと一緒にしたら、wolfさんが気ぃ悪くしまっせ。」（笑））

jean<higepapa>さん、
<higepapa>と、分かりやすい様に書いてくれて、ありがとうね。
「まだまだ青春」の方もたまに覗かせてもらいます。

そらたさん、
完全復活とまではいかんけど、ぼちぼちとやっていきますわ。

youkoさん、
＞うわっ！！！氷犬さんです！
ＰＣの前で、仰け反った様な状況が目に浮かびますわ。（笑）

いろはさん、
＞ああ～！嬉しくて言葉が思いつきません～！！
わしも、実は「恥ずかしくて言葉が思いつきません～！！」

れみすけさん、
う～ん、もう一回メール読みなおすわ。（笑）

wolfさん、
＞一人二役ちゃうでー・・・もとい、ちがいますよー。
大爆笑！
北海道つながりやし、犬系つながりやし、これで関西弁使たら、これで立派な「負け狼」の出来上がりや。（笑）
で、２月９、１０日？え・・・え～と、・・・また逮捕される予定。（洒落ならんか。（笑））

まりかちゃさん、
気配は有ったんやけど、なにせ突然の事やったから。
センセには、メールやり取りしてた時に「一週間音沙汰なければ・・・」てお願いしとったんや。
せやから、今度もお知らせなしに一週間書き込みが無ければ、「あ、また何かやらかしよった。」て思うてな。（もう無いと思うけど。（笑））

こんな所で詳しい話はできんけれども、
最終的にはわし、起訴はされんかった。（せやから、罪人やないのよ。は～と。・・・あ、あかん。何かに影響されとる。）
でも、ゲッチュ～、パイ、リゲッチュ～を繰り返されて、結局帰ってきたのは１１月の下旬やった。
ほんまは旧ＰＯＢの最期に間に合うてたんやけど、わしの居ない間に、あの有様やろ。皆さんにはえらい迷惑掛けてた事が分かった瞬間、「どの面下げて」て思うてな。出て来れんかったわ。

ほんまに、わし共々、変な者がご迷惑をお掛けしました。
ゆるしてね。は～と。（あ・・あかんがな！！）

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16 氷犬

2002/02/04 19:05

ともちゃん、
＞これだけは、以前には無かったキャラ？かと・・・
留置場で変な所掘られた訳やないで。（ごめん、ちょっとお下劣。）

留置場で思い出したんやけど、昔、留置場で馴染みになったＳて男がおったんや。けちな詐欺師なんやけど、その男の昔話なんぞを、ちょいと落書きしよかな。
（以前nicopapaさんにも、ダーティーな手口について、てリクエストされた事やし。思い出した端から、ダラダラとやらかしますわ。）

落書きその1
「パクリ屋」

「上には上が居るもんですわ。」
Ｓはうつむき加減で呟いた。
あれは、９年前の夏の夜。俺がちょっとした揉め事でぶち込まれた留置場の片隅だった。

留置場にはたった一人だけ、先客が居た。一見すると、３０代なかばのさえないサラリーマン風の男である。
その先客は、後から入って来た俺に一瞥をくれるとすぐに伏目がちに目を逸らした。いかにも「うわ～、やくざ者だよ、おい。」と言わんばかりの表情である。
人懐っこくて悪戯好きのやくざ者にこういう態度を取るのは、まるで「ようこそウェルカム～！！」とクラッカーを鳴らしているに等しい。
すぐに俺はその男の所へ近付くと、しゃがみこんでその顔を下から覗き込んだ。
ここで睨み返すなり、知らん顔してそっぽ向くなりしてくれればいじり甲斐も有るのだが、その男は有ろう事か、見合わしたその目を思い切り硬く閉じたのだった。まるで小動物が天敵に逢った時のように、死んだ振りをしたのだ。
いや、子供が叱られる時に現実逃避するが如く、と言った方が的を得ているのかもしれない。
いずれにせよ、これではまるで弱いものいじめである。俺の悪戯心は一気に冷え込んだ。
そのままの体勢でごろんと横になると、俺はなるべく明るい声を心がけながらその男に声をかけた。
「ごめんごめん。脅かすつもりは無いから。」
例によって、初対面には微妙なイントネーションの標準語を使ってである。余計不審がられるのは計算外の事ではある。
仰向けに寝転んで頭の後ろで両手を組み、横目でその男の表情を伺うと、丁度薄目を開けかけた所だった。
そして目が合うとまた同じように瞼を硬く閉じる。
「やくざ者じゃないから、安心しなさい。」
再び、薄く目を開けかけた男に、俺は満面の笑みを投げかけてやった。
それがまた不気味だったのか、男は三たび目を閉じた。
「わしの笑い顔は怖いてか！しっつれいなやっちゃな！」
言った瞬間、男は吹き出した。
男が打ち解けだしたのは、それからいくらもしない内だった。
そして打ち解けた勢いで、余計な事まで言い出す始末。
その男が取った「目をつぶる」という行動は、計算ずくであったと言うのだ。
「犬だってそうでしょ。下手に尻尾丸めたって、噛まれる時は噛まれる。それよりも、完全にひっくり返って腹を見せたほうが相手は攻撃してこないんですよ。」
それにまんまと乗せられた自分に腹が立って、俺はその男の頭を一つ張ってやった。
「調子に乗って、余計な事まで言ってしまったか。」
と、男は悔しそうな顔をしたのだった。

留置場の夜は長い。
暇にあかせて、俺たちはいろいろな事を話した。
男の名前はＳと言った。自称詐欺師である。
今はパクリ屋としての稼ぎが、その収入の大半を占めていると言う。
パクリ屋。それは信用と相手の隙を金に変える、企業詐欺である。
企業の末期を利用する点では整理屋と似てはいるが、その手口の巧妙さにおいては雲泥の差がある。
俺もパクリ屋の手口は知っていたつもりであったが、生で聞くその手口は、やはり面白いものだった。

落書きその２以降に続く。

と、まあ勝手に落書きを始めさせてもろとりますが、ご容赦の程を。
「そんなもん、やめたらんかい！！」てなご意見も有りましたら、書き込んで下さいな。
（ところで字数制限は有るのかいな・・・？）

今回の落書きは、毎日更新は無理！！
よって数日間隔で書かせてもらいます事、ご了承くださいな。

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25 氷犬

2002/02/07 14:23

まりかちゃさん、
＞重くなったらあちらに引っ越してもらっても良いし

重くなったら引っ越し、了解や。
けど、あちこちに有るのもなんやええ感じせえへんから、
トピ丸ごと移植できんもんなんかな？て、我侭言うていい？
契約料はそれで負けとくわ。（笑）

かなめさん、
２９００文字か。もしかしたら勢い付くと・・・・（ないない。）
ところで、文字数はどうやってカウントしたん？
わし、書き込むときはメモ帳使うて書いてるんやけど、一文字２バイトと考えて、ファイルのサイズ（バイト数）割る２で換算してええんかな？
ま、ま、まさか、一文字づつ数えたんやないやろ？

wolfさん、
＞負担にならない程度に押さえつつも、マメに更新して下さい！！

了解。２～３日ペースになると思うんで、よろしく。

＞途中のレスが消えちゃうのも寂しいかな。。。

賛成。レス有っての「負け犬の遠吠え」や。
（今回のトピ名は、初心に返って「遠吠え」てしたんよ。決して手抜きちゃうで。ほんまやで。（笑））
てなわけで、上の様な要望（脅迫とちゃう（笑））お願いしてみたんやけど、
どないなるかな。

＞次と言わず・・・（しぶとい）＜youkoさん頑張りましょう！

なんや、一人でも仲間増やそうとしてるように見えるんは、わしの気のせい？
もしかして、日程近づくにつれ、怖じ気づいてるんやないの？（笑）
大丈夫やて。取って食われたりはせんやろうから。めったには。

いろはさん、
＞だんだんと、ここのキャラに染まりつつある？

おかしいなあ。リアルでは人を染めてまうくらい濃いキャラやて、いつも言われてるんやけど・・・上には上、ちゅうやつかいな？（笑）
（朱に交われば赤くなる、ちゅうけど、群青色が朱に交われば、ふか紫？
きっつい色やな。）

今回は、ちょこっと時間ができたんで、レスだけ書かしてもらいました。
落書きは、今晩書き込み予定なんで、悪しからず。

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29 氷犬

2002/02/08 02:10

youkoさん、
怖いもん見たさで、後悔した事ない様やね。
君子危うきに近寄らず、やで。（笑）

wolfさん、
寝返るて、なんちゅう事を。
わしは根っからの「加害者体質」やで。（笑）
わしが行ったら、「女王様側」なんぞ言わせへん。
「王様側」て言わしたる～～～！
（よっしゃ、これで諦めるやろ。（笑））

オフ、いよいよやね。
気をつけて行ってらっしゃい。（オフレポが今から楽しみや。）

それでは、落書き行かせて貰います。

落書きその２

「パクリ屋」２

「氷犬さん。整理屋と、パクリ屋の違いって、なんだか知ってますか？」
あまり踏み込まない程度のお互いの稼業についての話と、裏世界の世間話も一段楽した頃、Ｓが俺に向かってこう突然聞いてきた。
「同じようなもんやろ。」
その答えを聞いて、Ｓはニヤリと笑った。
「力技の出来る人ならではの答えですね。」
「なんや、それ。」
「いや、失礼。けど、これが答えみたいなもんですよ。つまり、力技を使うのが整理屋。使わないのがパクリ屋。」
「せやかて、力技と関係あれへんインテリ整理屋かておるで。」
「暴力は使ってないでしょう。けど、それでも力技は使ってるんですよ。」
「どう言うこっちゃ？」
「つまりですね・・・・・」
Ｓは俺の眼を、その狡賢そうな一重の目で見つめ返すと、自説を披露し始めた。
「整理屋は既存の企業、潰れかかった企業を喰うんです。そこには何らかの力関係が働きます。債権だったり、暴力だったり。そうでもしないと、何のかかわりも無い企業を喰う事は出来ませんよね。ここが、私が力技と言った由来です。それに比べて、パクリ屋は潰れかかった企業を喰う事よりも、主に自主的に潰す事により利益を上げるんです。分かりますか？」
「潰れかかった企業を喰うパクリ屋もおるで。けどあんたは違う、それがあんたのプライドや、ちゅう訳やな。」
「そう取って頂いて結構です。もっと言うなら、潰れかかった企業を喰うだけら、なんのテクニックもいらない。そんなやつらは、パクリ屋とは呼べないって事ですね。私から言わせれば。」
「さっきの腹見せとえらい違いやな。」
「まあ、この部分だけは、引けませんから。引けばおマンマの食い上げです。」
そう言って、Ｓは不敵に笑った。
「我々は、既存の企業を喰うのではなく、自ら企業を立ち上げる所から始めます。種を蒔いて、大きく育てる事から始めるんです。」
「企業を立ち上げるて、えらい悠長な事言うとるわ。」
「いえ、簡単な事ですよ。売りに出ている幽霊会社や休眠会社を買い取るだけですから。資本金も要りません。」
そう言えば、売りに出ている会社と言うのは良く耳にする。俺はそれまで、そう言う会社は、これから身を興す起業家や多角経営を目指す企業が買うものだとばかり思っていた。
「そやけど、そんな幽霊会社手に入れたところで、そのままやったら金になれへんやろ。」
これは全く整理屋サイドの感覚である。
整理屋とは、潰れかかった企業の資産（主に動産）などを、倒産前に処分して利益を上げる事を主な目的とするのである。
（場合によっては、落ちる見込みの無い手形を乱発させる事により、その利益を捻出する場合も有るが、それはあくまでも処分する物が無い場合の非常手段である。露骨にそれをやれば、取り込み詐欺として起訴される可能性が大きいので、あまり多用されない。）
「看板だけじゃ、金になりませんよ、もちろん。けど、そこに信用という肥やしを蒔いてやれば、大きな実がなるんです。」
「どないして。」
そこで、Ｓの言葉がぴたりと止まった。そして、じっと俺を見つめる。
俺はその場で先に口を開くのが、なぜか悔しい気がして、同じくじっとＳの目を見返していた。
その体勢がほぼ一分も続いた後、Ｓが大きく喘いで息をした。
「いいでしょう。氷犬さんはここでそれを知っても、自分からやる人種じゃなさそうですし、話しても差し支え無いでしょう。」
俺は息は止めていなかったので、喘ぐような事は無かった。
「なんや小馬鹿にされてるようやな。オノレは手口知っても出来んやろ、て。」
「いえいえ、そうじゃないです。やる人種と、その必要性が無い人種が居るって事ですよ。氷犬さんは力技が有るでしょうし、その必要性が無いだろうと思うんです。違いますか？」
阿るようなＳの口調に、詐欺師特有の臭いを感じながらも、俺はその続きが聞きたいがために、苦笑を交えながら何度か頷いたのだった。

落書きその３以降へ続く。

かなめさん、
ワードにも、あったわ有った。
ツール→文字のカウント　ちゅうコマンドが。
一つかしこなった気分。
上の「落書きその３以降へ続く。」まで、しめて1,805文字やったで。
（一つ覚えると、矢鱈と使いたくなる性分なもんで・・・・かっこわる！）

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32 氷犬

2002/02/11 14:48

wolfさん、

＞（あっちは、手形のパクリの方でしたが。）

わしの書き方、ちょっと説明不足やったな。
基本的にはパクリて言うたら、ほんまは分ける事はできんけど手形などのパクリ、及び取り込み詐欺師の２つやわな。一般的には前者にようけ使われるわ。純粋な手形パクリ（手形の横流し等）やな。Ｓの場合は後者にシフトした、純粋なパクリとはちょっとだけちがうもんなんやね。手口はもちろん手形が絡んでくるんやけど。
せやから、最初Ｓは広義の「違い」を問うているのやけど、何時の間にか自分は、我々は、て言う事に変わってるんや。この辺の説明がちゃんとしとらんと、解かり辛いもんになるか、変に誤解を招く書き方になってしまう恐れがあるわな。

＞本日、刑の執行日っす。（笑）

姿見せるまで安心できんな。（笑）

雨男さん、
初めましてなんやね。
微妙なキャラにはいつも微笑ましてもろてますよ。（笑）

＞トピを丸ごと移動させるのは可能なので、よろしければすぐにでも。

時期はお任せ。
お手数かけますね。

さて、落書きですが、今晩書き込む予定です。
（もしかしたら時間が取れない場合は、明日になる事もあるかもしれませんので、ご了承下さい。）

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34 氷犬

2002/02/12 00:59

youkoさん、
お知らせありがとうね。
そうか。wolfさんが姿消しても、『箱根湯煙殺人事件　狼の章』やないちゅう事やね。（笑）

「白昼の死角」か。題名は聞いた事あるわ。
多分youkoさんの言うてる映画化された時の記憶やろね。
読んだ事無いし。
（片岡鶴太郎は知ってるけど、鶴岡七郎はしりません。）
今度読んでみよかな。
なんや、本好き連に出入りしてると、読んでみたい本がどんどん増えるんやけど、なんでやろ。

いやあ、ＢＢＳて、便利やね。
酔うてても、ろれつ回らんのが隠せるし。

と、言う事で、さっき帰宅しまして、とても落書き書けるような状態やないんで、明日書くわ。（これがほんまの意味の”落書き”や、て言わんといてな。）

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35 ｗｏｌｆ

2002/02/12 01:32

ども、帰って来ました。
取りあえず、殺人事件までは行かずに済みました。（笑）
無傷かどーかは、ご想像にお任せしますが。。。

「白昼の死角」面白いですよ！
是非読んでみて下さい。

＞ youkoさん
年齢詐称て・・・。
現物見たのに、まだ言われるのは何故だーっ？
ちなみに、映画化されたのは、ご存知だったりします。。。
（リアルタイムで知ってる訳じゃないですよー。）
ＴＶの深夜枠で放送してたのを、途中から見た事があるだけっす。
名前ド忘れしたけど、アクション俳優の有名な人が、主人公やってませんでしたっけ？
何か、原作と大分違ったよーな印象があるのですが。
みょーな火事のシーンで終わってたし。。。

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36 氷犬

2002/02/13 01:41

olfさん、
無事の帰還、何よりやったね。
キーボード叩けるて事は、指も全部揃てるようやし。（笑）

さて、それでは書く場所も新しくなった所で、早速落書き、始めますか。

落書きその３

「パクリ屋」３

Ｓは、とつとつとその手口について語り始めた。
「まず、買い取った会社の役員と所在地を変えてもらいます。直ぐに営業が出来るようにですね。この場合、私は役員には成りません。何処かのプータローに小金を掴ませれば名義なんてどうにでもなるもんです。それらの手続き関係に要する金が、精々５～６０万円くらいですか。」
「手続きにそんなに金が要るんか。」
「ええ。さっき資本金は要らないって言いましたけど、厳密に言えば要るんですね。その資本金を、数パーセントの手数料を支払えば立て替えてくれる金融が居るんです。会社設立業者なんかに紹介してもらうんですけどね。これらの手数料、及び書類の書き替えなんかにかかる諸々の金がどうしても要ります。」
「で、営業するんかい。」
「もちろんですよ。企業として育てるんです。促成栽培ですけどね。」
「促成栽培？」
「ええ。」
Ｓは意味ありげな笑いをその薄い唇に浮かべる。
「まず、事務所を借ります。小さくていいですから、小奇麗な所をね。で、電話を引いて、女子事務員をアルバイトでいいですから一人置くんです。後が厄介なので、私はあまり綺麗な子は置かない様にしてますけどね。関係が出来てしまうと、そこから足が付く事も有りますから。」
言いながら、Ｓはここからが腕の見せ所であると言うが如く、その居住まいを正した。
「そして先ずする事は銀行預金です。この場合は普通預金で構いません。売りに出している会社の中には、当座付きという美味しい物件も有りますが、中々出回る事が少ないんです。ですから、これは当座開設の準備なんですよ。銀行は大手ではなく、中小に限ります。そこに『新規開業したので、取引をしたい。』と呼びつけるんです。ここで、決して出向いたりはしません。最初は少し大柄な方がいい。最初は大柄で、後から『すまんね。』の一言で印象を良くするんです。」
これはやくざ者も良く使う手である。
「金額は４～５百万円ほどでいいでしょう。それを、翌日から頻繁に出し入れするんです。」
「なんでや。」
「営業を活発にしているように見せかけるんですよ。ここにも幾つかテクニックが有ります。引き出した金を幾つかに割って、大手都市銀行から、幾つかの既存の企業名で振り込むんです。なるべく優良企業がいいですね。そして、その内に大手企業の名をかたって、その中小銀行に信用照会をするのも効果があります。それを３ヶ月から半年続けると、銀行側が注目し始めるんです。その頃を見計らって、口座解約の旨を申し出ます。」
「なんや、もったいないな。」
「いえいえ。本気じゃないですよ。銀行を釣るんです。毎日多額の現金を動かすのに、普通預金じゃ不便だからと言って口座解約を申し出ると、銀行側は客に逃げられてはならじとばかりに、『それなら当座をお開きになってはいかがでしょうか。』と必ず言ってきます。その為の布石なんですから。金の出し入れなんかは。」
「なるほどな。けど、３ヶ月から半年も金の出し入れだけしかせんのか？」
「いえいえ。やる事は山ほど有りますよ。その間に、カモを掴むんです。」
カモと言ったＳの目が、その時怪しい光を放った様に俺は感じたのだった。

落書きその４以降へ続く。

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48 氷犬

2002/02/18 00:51

まりかちゃさん、
何故そこで最後に（笑）やねん。

さて、それでは、体調も少し回復傾向にあるんで、（つくずく夜型人間やな。）落書きでも、書いてこましたろ。

落書きその４

「パクリ屋」４

カモを捕まえる手口は、それこそ多種多様であった。その夜に語ってくれた事のなかで、この部分が一番ボリュームが有ったであろう。しかしその全てをここに書くわけにもいかず、又、全てを覚えてもいない。中でもオーソドックスな物としての手口を紹介しよう。
「先ず手紙を出すんですよ。中堅のメーカーにね。『貴社の製品に興味を持ったので、サンプルを送って欲しい』って。ここでも決して下手には出ない事です。そうすれば、『売りたい』と焦るメーカーを選別できる。売れ線の商品を扱っていないメーカーや、ケツに火が付いているメーカーをね。そんな奴らが引っかかって来るんです。
そして次にする事が、引っかかってきた奴らの作っている製品から、直ぐに売れそうなめぼしい物をチョイスして、それの販売ルートを作ります。これは、主にバッタ屋なんかでＯＫです。メーカーからの卸値か、それ以下の値で引き取ってくれる所なんて、ごまんと居ますからね。普通は商社なんかの中間マージンが発生しますから、なかなかそんな値段ではバッタ屋には出ませんし、メーカー側としても自社製品の流通には目を光らせていますからね。もしそんな値で自社製品が流通してしまうと、正規の値段で買う商社は激減するはずです。ですから、メーカーも、そこら辺は必死ですよ。バッタ屋と思しき奴らへは、絶対に卸しません。あくまで、商社だけです。で、商社はただ働きはしないですから、自己のマージンを乗せて販売する。必然的にその商品の価格は安定する訳です。
しかし私らはその盲点を突くんです。ただ働きする訳ですね。もちろん、その商品の流通に関しては、メーカー側にばれない様に伏線は張りますけれど。販売する地域をこちら側で指定したり、売るバッタ屋を分散するなりして、メーカー側へばれる事を極力遅くさせるんです。
そんな工夫が出来得る商品を厳選した上で、その商品を取り寄せる段取りに入ります。「説明に来い」と呼びつけるわけです。ここで、借りてあった事務所が役立つ訳ですよ。小汚い事務所だったら、卸す前に不審がられて話は成立しません。」
「しかしな、相手もアホやあるまいに、信用調査はするやろ。東○やら帝○やら、興信所に調査入れるやろが。」
「ですから、銀行と同時進行なんじゃないですか。『自分の所は新進の企業だから、興信所などのデータにはまだ実績は少ないが、○○銀行に問い合わせていただければ、信用状況は把握できる』という旨をこちらから申し出るんです。それで充分なんです。」
俺はなるほど、と頷いた。そこで慎重になる企業は、「怪しい」という印象だけで引いてしまうのであろう。しかし、そうでない企業はこいつらにはまり込んでしまう。仮に、この時点で企業側に「怪しい」と分かっても、この時点では別に犯罪ではない。精々企業展開に焦る新進の企業という所なのだ。そしてその「怪しい」という事自体も分からない企業は、いずれこいつらでなくても、誰かに食われる運命にあるのだろう。カモとなり得る資質は、その企業自体が自ら形成しているものなのであろう。

落書きその５以降に続く。

ちょっと複雑な話を、風邪で朦朧とした頭で書いたもんで、なんや訳分からんようになったかも知れんが、分からん所は質問ありやで。こんな所が、既存のメディアと違う所やね。（既存のメディアは、もっと分かり安く書くちゅうねん。（笑））

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51 氷犬

2002/02/19 01:38

さ、落書き落書き・・・と。

落書きその５

「パクリ屋」５

「当座を開きました。カモも見つけました。それまでに要した時間は約半年。さて、これからどうしましょう？」
Ｓは俺を試す様に聞いてきた。
そこまでの話を聞いて、俺は朧げながら、Ｓの目論見が見えて来たような気がした。
「商売するのやろ。」
「何故？」
「当座を開いたちゅうても、最初は小切手しか使えんやろ。手形使えるまで育てんと、旨みは無いで。」
そこまで聞くと、Ｓは拍手する真似をした。拍手したいのは山々であるが、何せ留置場である。夜中に拍手などしたら、たちまち担当が飛んできて、何事かと問い詰められるのが関の山なのである。
「正解。良く出来ました。」
その小馬鹿にした態度に、俺は一瞬奴の胸倉を捕まえたい欲求に駆られたが、それをいち早く察知したのか、Ｓは両手の平をこちらに向けて、俺を制止した。そして、その手の間から俺を見つめると、にんまりと笑った。
「その通り、直ぐに現金化されてしまう小切手は、旨みがないんです。サイトの長い手形でこそ、旨みが有るってもんですよ。そこで本格的に商売開始です。ただし、儲けは無し。場合によっては逆ザヤでもなんでも、金と商品を動かします。例えば、１００万円で仕入れた商品を、バッタ屋に９０万円で卸します。その９０万円に少し手元の金を足して、また他のメーカーから１００万円の商品を入れます。その繰り返し。順調に事が運べば、４ヶ月もしない内に、手形を振り出す事ができるようになりますよ。」
「手形を振り出す事ができる様になれば、こっちのもんやな。落ちひん手形乱発して、仕入れられるだけ商品を仕入れて、売りさばけるだけ売りさばくのやろ。」
「並みのパクリ屋ならね。けど、それじゃあ単なる取り込み詐欺と代わらないじゃないですか。直ぐに手配されますよ。私らの場合は、そこからもう一つ捻りを加えます。パクられない為と、また商売ができる様にね。」
そこまでの会話も、夜が静かな留置場の中での事である。初めから顰めた声でのものであった。にも関わらず、Ｓはそこから先、更に顰めた声で話し始めたのである。

落書きその６以降へ続く。

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52 mad_doc

2002/02/19 19:41

相変わらずのニクい切り方をやってくれます、兄貴（笑）。

兄貴、時代は変わってるで、インフルエンザは発症２日以内なら凄く良くなるクスリが出てるんやで・・・2/16・・・あ、もう遅いな・・・タミフルとかリレンザとかウイルス殺す奴、もぅ、わちきにメールくれたらすぐ教えたのにぃぃ・・いけずぅぅ。（兄貴なら「タミフル出しや」ですぐに医者処方したのにぃぃ）

働いているうちに、ヤ～ちゃんネタを一個思い出しました。なんで前、思い出さなかったんだろう。多分、罪悪感か？
上の自分のスレと関係ないので（笑）ここに落書きします。
（うえ～～ん、また、落とし前つけられるぅ。）

無理矢理割り込み落書きその６

それは、やはり大学病院時代。
「VIPが入院するから。センセだったら大丈夫。」
　みんな、何故か「センセだったら大丈夫」を繰り返す。このパターンはいつも良くない兆候です。

　思った通り、VIPは以前、外来で診せて頂いたＣ型肝炎のもんもんさん。遠○組というここらでは有名な組の組長さんでした。
　Ｃ型肝炎が進行しており、肝硬変からすでに肝臓癌になっていました。糖尿病もあり、インシュリンは自分で注射していました。みなが「センセなら大丈夫」というのには訳がありました。　　　　　　　　やはり遠○さんは、痩せても枯れても”組長さん”でした。「素人さんには手は出さない」という気骨なのか、そんなこと知らなければただのオッサンと思うような穏やかな紳士でした。そして「武士の心構え」というか、自分の落とし前は自分で着けるという感じがあって、肝臓に癌が出来ていること、その治療のために入院していることなど、自分の体のことは全て自分で把握していないと気が済みませんでした。
　確かにそれは好都合な組み合わせだったと思います。私は、「告知派」で患者さんが病気や治療のこと、良いことも悪いことも含めて知って貰うのが大事だという姿勢でしたし、遠○さんはまさにその事を知りたがっていましたから。
　治療が良く進んでいるときには好都合だったでしょう。
　しかし、遠○さんの癌はエコーで狙い打ちして、そこを焼き尽くすのに必要なエタノールを挿入しても別の場所に癌が出来る、動脈から抗癌剤を狙い打ちしても、また次の場所に癌が出来るという状況でした。
　私は、治療をするたびに良いニュースと悪いニュースを遠○さんに伝えなければいけなくなりました。「良い方と悪い方のどちらから聞きたいですか？」と私が聞くと「良い方は先生に任せてある。悪い方は自分の体のせいだ。悪い方だけ教えてくれ。」というのが遠○さんのいつもの答えでした。

　遠○さんは、状況が厳しくなって来たのを感じ、自分で答えを見つけてしまいました。

　自分で管理しているインシュリンを全量自己注射してしまったのです。大量のインシュリンを注射すると血液の中の糖分が下がりすぎ（低血糖）、脳や心臓に糖分が回らなくなり死に至ります。
　幸い（なのか・・・）、遠○さんの意識の異常に気づき、インシュリンに対抗するため大量に糖分の入った点滴を開始しました。次第に戻ってくる遠○さんの意識。
「なんでや？センセ、なんでや？」
　遠○さんの最初の言葉です。私は、返す言葉がありません。どうしてよいのかも分かりません。

　先輩の先生が何故か遠○さんの好物を知っていました。うな丼です。その先生がうな丼を、奥さんと私と遠○さんの分出前してくれました。

　3人でうな丼を食べながら語りました。
「センセ、上手く楽に死なせられるか？」
　と、遠○さんは語りました。その頃の私は本心から
「遠○さんは元気になります。元気で退院します。」
　と答えました。遠○さんは私よりずっとずっと大人でした。
「そうか、頼むな。」
　と、言いました。

　結局、このインシュリン自殺未遂の際、肝臓機能をひどく悪くしてしまい、肝機能不全で遠○さんは1週間後に亡くなりました。自分が嘘をついてしまったという後悔している私の思い、遠○さんは私が言った事よりずっと真実を捉えていた事に気づいたのは、これを書いている今です。

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53 氷犬

2002/02/19 22:34

おとしまえなんぞつけるかいな。（笑）
前にも書いたやろ。
センセ書き込んでもええ様に、『落書きその○以降に続く』て書いてるて。
今でもそやで。
いつでも書いたらんかい。

ところで、ちょっと聞いてもええ？
インフルエンザと風邪の違いて何？両方ともウイルスでかかる病気なんやろ？
それと、昔読んだ本に、「風邪を治す薬が出来たらノーベル賞もの！」とかて読んだ記憶あるんやけど、そのタミフルとかリレンザとかいう薬作った人はノーベル賞取ったん？（わしアホまるだし？いや、アホは風邪ひかんて言われるから、アホやない事証明されたわ。（笑））

風邪はおかげさんで、もうすっかり鼻水だけ。鼻かむのがわずらわしいわ。
わしは薬飲むのは基本的に好きやない。せやから、今回も気合でなおしたった。けど、今度かかったら、飲んでみようかな、その薬。（新しもん好きがばれるわ。）

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55 mad_doc

2002/02/20 17:24

うん、わかるわかる！まりかちゃの（にっこり）にはもの凄い迫力があるもんね（にっこり）。こはいわぁぁああ。（ウソ嘘・笑）

兄貴、回復おめでとうござりやす。

　いわゆる『風邪』というのは『風邪症状（発熱・関節痛・喉の痛み・咳・鼻水・下痢その他もろもろ）を起こす病気の総称』です。風邪症状を起こす病気の元には細菌（マイコプラズマなど）・ウイルス（ロタウイルスとかアデノウイルスとかEBウイルスとか）様々あります。その中の一つがインフルエンザウイルスです。だから、別の病気ではなくて『風邪』の中の一種類が『インフルエンザ』だと捉えていただければ良いと思います。
　私は『風邪』は、良い病気の総称と捉えています。「肺炎」や「盲腸」や（大概の患者さんは勿論”肺炎です”とか”盲腸です”とか言わずに”風邪ひいた”と病院を訪れる）その他の心配すべき病気でない「風邪症状」のみの人の場合「風邪ですね、心配いりませんよ。」と、言います。至福の時です（はぁ、白血病じゃなくて良かったね）。風邪大好きです。毎年、最初の患者さんから”風邪”を頂き、その年流行る風邪の傾向と対策を立てるのが大好きです。
　
　そうですね、「水虫と風邪のクスリを発見したらノーベル賞ものだ」というのは、わちきの入学位の頃まで言われていました。
　ですが、その後、急速にこの分野は進んできました。一つにはHIV（エイズですね）という病気が大国アメリカで猛威を揮い始めた事と関与があります。こいつはウイルス自体が厄介なのですが、様々な感染症を合併することが一番厄介で、そのためのクスリを開発する必要があったのです。
　HIVを発見したセンセはノーベル賞を貰いましたが（誰が一番目かでちょっともめたけど）、その後治療薬を開発したセンセ達は多分取っていないと思います。何故なら、もの凄い数の抗ウイルス薬がHIVの研究の過程でもう毎日のように開発されてるからです。タミフルやリレンザも（どちらも商品名です）その過程の副産物と言っても良いお薬です。
　少し気の毒な言い方ですがアメリカの同性愛者は、医療への大きな貢献をしたと思います。もし、アメリカでHIVが猛威を揮わなければ、こんなにたくさんの良いお薬は開発されなかった事でしょう。実際、現在世界で一番HIVで苦しんでいるのはアフリカですが、多分それだけだったら、アメリカさんはこんなにお金を使って研究・開発しなかったでしょう。

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57 mad_doc

2002/02/21 22:32

＞狼さま、
前述に
＞インフルエンザは発症２日以内なら凄く良くなるクスリが出てるんやで・・・2/16・・・あ、もう遅いな

と書いてあるようにこのクスリは基本的に48時間以内の服用が好ましいです。ウイルス量が少ない初期に増殖を抑制するのです。
（http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/inhuruenzasinnyaku.htm）
　大体の患者さんはインフルエンザで喉や鼻の粘膜が荒らされてその後そこに細菌がくっつき、鼻水や咳が1～2週間続きます。
　う～～だから、特効薬といえば、特効薬。時期を外せば、意味無しということですな。但し、わちきの持っている老人や白血病などの患者さんはインフルエンザに合併する細菌感染で肺炎起こして死ぬ事もありますので、やはり、特効薬にしとこう。

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58 氷犬

2002/02/22 01:36

センセ、
風邪の事色々答えてくれて、ありがとね。
やっぱり餅は餅屋。さすがやで。

聞いてみるもんやな。
風邪とＨＩＶが只ならぬ関係やったとは・・・皆に知ってた振りして自慢したろ。
けど、そないな事教えたら、なぜか風邪薬のみ始めるアホ、わしの周りにはようけおるやろな。
結構心配やけど「検査なんて・・・ふっ」て奴ら多いのよ。あ、勘違いせんといてな。ゲイが多いて事やないから。
（氷犬ゲイ疑惑、なんぞ言われたらかなわんで。（笑）

まりかちゃさん、
いつも大御所として君臨してるんやから、たまにはいじらしてえな。（笑）

落書きは、明日書くな。
さっき「さて書こうか」て思うたら、ついプロジェクトX見てしもて、それ終わったらつい他の事してしもて、「あ、書こうとしてたんや」て思い出したらもう、おネム。何やってんねやろ、わし。

それでは皆様、おやすみなさ～～い。（しまいには呆れられるで。）

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59 氷犬

2002/02/23 02:32

呆れられているかもしれんけど、ぽつりぽつりと落書きするわ。

落書きその７

「パクリ屋」６

「パクられ無い為には、相手に諦めさせる事が必要です。例えば氷犬さん、ご自分で金を貸した相手から、金を取り戻そうとした時、どういう状況だったら諦めます？」
いちいち細かい質問の多い男である。
俺は少し考えたが、たいした考えは浮かばなかった。諦めた事が無いのである。
「くたばった時以外は考えられんで。」
「そうですね。トンズラ決め込んだって、地の底まで追いかける事は出来ますし。であれば、くたばるんですよ。」
「生きとるやないか。偽装自殺か？」
「いえいえ、そうではありません。人は死なせる必要は無いんです。企業を死なせるんですよ。それも、ごく自然に。納得のいく方法で。」
計画的な倒産を意味している事は直ぐに分かった。しかしＳの言うごく自然にとは、どう言う事であろう。俺は黙ってＳの顔を見つめていた。
「企業の倒れる原因のうち、最も多いのが商い量の不振と、商い先の倒産、つまり不渡りを掴まされる事による経営状況の悪化ですよね。であれば、不渡りを掴まされて倒れるのが、一番自然です。・・・掴むんですよ。その不渡りを。」
ここに来て、このＳという気の弱そうな男が、ぞくりとするほど狡猾そうな笑みを浮かべている事に、初めて俺は気が付いた。
「商品を無利益で廻す事を繰り返す内に、殆ど必ずと言って良いほど困窮している商社やバッタ屋に出会う事が出来ます。そういう奴は、大抵は旨みの有る取引の話を持ちかけると直ぐに飛びつきます。しかし直ぐに飛びつきはするものの、その取引量を自分の方から引き上げようとはしないんです。普通はもっと無いのか、などと催促があるはずですが、奴らはそんな事が無い。用心深ければ最初から飛びついては来ない。つまり現金の底が浅いんです。それらの裏商売は現金商売が基本ですからね。そんな奴らを、取り込むんです。
理想は社員の居ない、父ちゃんかあちゃんでやっている腐れ商社ですね。でなければ２世のドラ息子に代替わりして傾きかけた零細か、町金に追いまくられている様な、ほっといても直ぐに倒れる死にかけの会社。そいつ等の内、一社を上手く取り込めればしめたものです。最悪、そういった会社を取り込む事が出来なかった場合、もう一社自分で作るという手も残されては居ますが、それはあくまでも最後の手段です。足が付く可能性が大きくなりますからね。」
「そいつらを利用するちゅうわけや。」
「そうです。そいつを取り込んだ後、そいつらの手形を掴み、そして倒産させるんです。その場合、他に借金が多い場合とそうでない場合は厳密に言うと違いますが、基本的には私の企業が大口の債権者に成りすまし、その企業の倒産がスムーズに行く様に工作し、裏で代表者に某かの金を掴ませて終わりですよ。本来は債権者がこれはおかしいと提訴すれば、詐欺容疑として捜査が入りますが、大口債券者が上手く取りまとめればその様な事は少ないのです。そうすればその企業は、何の問題も無くすんなりとご臨終を迎えます。
それに先行して、自振り手形で商品を買えるだけ買い、売り飛ばすだけ売り飛ばしておきます。ですから、手形のサイトは長い方がいい。最低１２０日から、長いものになると１８０日以上のものまで振り出します。それまで現金で実績を作ってきてますから、商売拡張に伴い手形に変えると言い出すと、カモの方は渋るどころか、返って喜ぶ者も居ますよ。
で、最初に落ちるはずの手形の決済日の少し前に合わせて例の取り込んだ会社の不渡りが来る様にしておくんです。すると、どうなるでしょう。例の会社の振り出した手形は落ちず、更にその会社の倒産はすんなりと決まり、商品を卸した形になっている私の会社に振り出されている手形は紙切れとなります。私の会社はあてにしていた手形の代金が貰えず、落とせるはずの手形が落とせない。立派な連鎖倒産の成立です。ここで絶対と言えるほど必要な手順が一つ有りますが、何か分かりますか？」
「いちいち質問はええから、話を先に進めんかい。」
「自分の手形が不渡りを出す直前に、手形を振り出した先それぞれに必ず、一報を入れる事です。自分はその手形をなんとしても落としたいのだが、取引先の不渡りに引っかかってしまいどうしても落とす事が出来ないと謝罪の連絡をね。払う気はあるのだが、どんなに頑張っても現金の都合がつかないと。ここで注意しておきたい事が一つ有ります。時には相手が手形をジャンプしてくれると言ってくれる事も有りますが、決してそれには乗らない事です。それに乗ると、払う気が無いのに引き伸ばしを計ったと、後で足をすくわれます。そこは実直に、伸ばしてくれても支払いの目途が立たないと言い、平身低頭謝り続けるんです。これ以上営業は無理だと。掴まされた不渡りに挫けた事を前面に出して。実際、不渡りは掴んでいる事実は有る訳です。
最後には、すんなりと倒産というセーフティーゾーンへ、まんまと逃げられる訳ですね。詐欺という汚名を被る事無く。」
Ｓはそこまで言うと、少し自慢げな表情を浮かべた。
もしかしたら俺はそれが癪に障ったのかもしれない。少し意地の悪い質問を、Ｓにぶつけた。
「なるほどな。そうすれば、詐欺としては捕まらんちゅう訳か。けど、そしたら何で自分、ここにおるんや。」
Ｓのその自慢げな表情は、この一言で掻き消えた。
「そんな私が、嵌められたんですよ。ある男にね。」

落書きその８以降へ続く。

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64 氷犬

2002/02/23 23:20

センセ、
あ、な～るほど。山崎努かいな。

＞頭が良くて女にもてて、味のある役やで

そうかそうか。わしと重なるんも、無理ないな。（笑）
え？この部分やなく、「・・・最後は」の後やて？おいこら！（爆）

それにしても、重ねられたんが山崎努で良かったわ。
パチンコ屋の伊藤四郎やったら、どないしようかと思うとったで。

まりかちゃさん、
ほんま名優やな。
あの映画見て、しばらくの間「山崎努？ああ、あの足の悪い役者やな・・・」て思わされてたもんやで。で、他の映像に映ってる彼見て、「足治ったんかいな・・・」て思うてた位や。（単にわしがアホなだけ？）
ついこの間までは、豊川悦史とビールのＣＭやってたよな。
最近は少しおどけた所も出して、演技の幅を広くした感が有るわ。
単に年取って、往年の鋭さを欠いたちゅう事でもないやろ。

豊川悦史て言えば、彼のデビュー当時は、「切れのある俳優が出てきたもんや」て思うとった。
彼こそ、下手に人気出てその鋭さを欠いた印象が強いんやけど、どないやろ。

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69 氷犬

2002/02/26 01:56

うまい！！

大発見も好きやったりして・・・て二番煎じはおもろないな。

さて、いよいよ「パクリ屋」の最終回でござりまする。

落書きその８

「パクリ屋」７

「私が奴を知ったのは、いつもの様に商品を廻していた時でした。」
Ｓはにがにがし気に語り始めた。
「例によって腐れ商社が引っかかって来ましたよ。爺ぃ一人でやっている、潰れかけの商社がね。奴らは正味のバッタ屋と違って、自分らで小売の手段は持っていない。つまりバッタ屋と、私らの様な商品を持っている者との渡りを付ける事で喰っているんです。商社と言えば聞こえが良いですが、所謂ブローカーですね。ですから、痩せても枯れても顔だけは広い。例え先方に相手にされなくても、とことんねちっこく喰らいつく事で日々の糧を得ている奴等なんですよ。ですから、こっちからアプローチしなくても、バッタ屋なんかのつてを逆に遡って、私らに近付いて来るんです。私らも、広い顔を持っているそういったブローカーはしっかり利用させてもらいます。特に仕上げ、つまり商品を売りまくる時なんかには、なるべく多くの引き取り手が必要になりますからね。
奴もそんな中の一人でした。見るからに青息吐息の経営状態なのは、直ぐに分かりました。現金商売が基本の私らに、有ろう事か手形での決済を持ちかけて来たくらいですから。勿論最初は相手にしませんでしたよ。けれど、中々諦めないんですよ奴は。これは使えると思いましたね。余程困窮しているのであろう証拠を露呈している上に、手形を使えるんですから。
一・二度、現金で使ってやった後、持ちかけたんですよ。少しの間、豪遊して骨休めしないかって。奴は渋りました。けどそれは、大概の場合ポーズなんですよ。分け前の吊り上げの為のね。だってそうでしょう。振り出す手形の大半はこちら側へのものなんですよ。会社を潰すといっても、殆ど債権者に追いまわされる事は無い。その上、まとまった金が入るんです。退職金が無い経営者の、ご苦労さん金みたいな物といえば、大抵は納得しますよ。
案の定奴も、そう言って少し分け前を上げてやるとすんなりと承諾しましたね。」
「なんや、それやったら問題なさそうやけどな。」
「そこまではね。」
Ｓはそう言うと、苛々したように胸のポケットを探った。
本来であれば、タバコに火を付けたいところなのであろう。しかしポケットには、タバコの葉切れくらいしか入ってはいない。
軽く舌打ちをしたＳは、大きく溜息を付くと話の先を進めた。
「その内、奴は良い客を連れてきたんですよ。大きく受けてくれる客をね。なんと、名前を言えば誰でも知っている、大手量販店の重役でした。驚きましたよ。そして疑いました。本当にその大手量販店の重役なのかどうかね。でも、裏を取った結果、本人でした。間違いなく、その大手量販店の重役だったんです。
そして更に驚かされたのは、その重役が発注してきた取引量でした。私がその時扱っていて、その量販店でも扱う事のできる商品は４品目だったのですが、その発注量は私が仕上げの時に捌こうとしていた量のほぼ半数。４ヶ月で仕上げようとしていたので、つまりは２ヶ月分の取扱量だったんです。
ヤバイと思いましたよ。きな臭い匂いが漂っていました。けれど、ついその大量発注と言う甘い蜜に、口を付けてしまったんです。
相手は大手量販店。どこにも逃げも隠れも出来ないんです。そして今の所、私は法を犯してはいない。いざとなれば、表沙汰にだって出来るわけですから、もし私に仕掛けてきているとしても、こちらに分が有ります。そうなれば、乗らない手は無いじゃないですか。・・・けど、結局その判断は間違いでした。」
Ｓはそこまで言うと、また大きく溜息を付いた。その瞬間、彼の口をついて何かが出て行ってしまった様に、急に精気が失われた。
「グルやったんやな。その２人。」
「そう。まともに考えれば分かる筈ですよね。今なら分かるんです。けれども、その時は分からなかった。・・・・言い訳にしかなりませんけどね。」
Ｓは、今度は鼻を啜った。
「現金取引だったんです。けれども、現金といっても、相手は大手ですから、締め日と支払日が有ります。本来なら現金の顔を見なければ商品の引渡しなど冗談じゃないと鼻も引っ掛けないんですが、先の『逃げも隠れも出来ない』っていう安心感から、呑んじまった。
そしてもう一つ、決定的な条件も・・・・いくら重役の扱いであっても、初取引の相手とは会社の規定でそんなに大きな現金商売は出来ないと言って来たんです。だから、支払いは現金振込みにはするが、振込先は例の商社にすると。
これは私もすんなりとは納得する訳にも行かず、揉めました。けれど、考えてみれば、振り込まれる日にちは分かっているのだから、その前日からでもその商社のガラ（身柄）を押さえておけば、問題無いだろうと思ったんです。そうすれば、振り込まれた現金を持ってトンズラかますなんて事は出来ないだろうと。しかしそれが一番の失敗でした。
奴の消息が分からなくなったのは、振込み予定日の一週間前でした。
慌てましたね。直ぐに例の量販店の重役に連絡を取りました。けど捕まりません。乗り込みましたよ。その量販店に。すると、電話では不在としていたその重役は、のうのうとふんぞり返っていましたよ。」
「締め上げたんかい。」
「いえ、・・・無理でした・・・。相手は例の商社から受け取ったと言う納品書と領収書をビラビラとかざして、そらっとぼけるばかりなんです。その領収書に書かれていた金額を見て、私は全てが納得できましたよ。私と取り交わした金額の、ほぼ３分の２程度の金額しか、そこには記載されていなかったんですから。」
「つまりは、その量販店はその商品をあんたから買うよりも大幅に安く手に入れたんやな。」
「ええ。そしてそれも、もう支払い済みだと言うんです。つまり、私に言っていた支払日よりもずっと早く、支払っていた事になります。」
「やられた訳や。で？どうごねた？」
「いえ、全てはもう遅いんです。やられた時点で、私の負けです。その事をその時点まで気付かなかった私の失敗でした。そりゃあ、出るところに出てごねればどうにかなるかもしれません。しかし、その時点でごねても、私になにがしかの金が入る前に、その時点で既に振り出している手形の決済日がきてしまうんです。そんな事にかかずりあっていて、何の利益も上げられないままこの計画を終わりにはできません。それに、そもそもあの商社さえ、どこの誰かも多分つかめない状態なはずですよ。それだけ周到でないと、こんな大胆な事はしませんからね。非常に悔しいんですが、勝ち目の無いゴタを起こすより、次の商売をする方が、余程見入りは良いんです。本当に悔しいんですがね・・・・」
そう言って、Ｓは膝に爪を食い込ませた。
「そして、もっと悔しい事に、諦めた私に対して、あの量販店の重役は、更に追い討ちをかけたんです。」
「それが今、あんたがここに居る理由ちゅう訳や。」
Ｓは、大きく頷いた。
「私がその後、負けを取り戻そうと残りの仕上げを進めていると、仕入先のメーカーにちくりが入ったんです。返済の目途も無いのに、大量に商品を仕入れて、バッタ屋などに横流ししている者がいる、と。そのちくりの主は多分、息を吹き返して逆襲される事を恐れた、あの量販店の重役だったんでしょう。で、このざまですわ。・・・私も大概非情な手口は使って来ましたが・・・・・上には上が居るもんですわ。」
歯を食いしばったＳの目に涙が浮かんでいるのが、薄暗い留置場の明かりの下でもはっきりと分かる程であった。そしてその涙の色は、俺には赤い血の色をしていたかの様に見えたのだった。

それから数年後。
すっかりＳの事など忘れていた俺は、とある高級クラブで呑んでいた。
トイレに立った折、ふと近くのボックス席の客に目をやると、向こうもこちらを見ている。
「なんやこら。」
「こ・氷犬さん・・・ですよね。Ｓですよ。覚えてませんか？」
同業者とは思えないさえない風体の男の記憶は、直ぐには蘇ってこなかった。
「私ですよ。Ｔ署の豚箱で一緒だった・・・」
一瞬考えあぐねた末、俺はようやく思い出した。
「おう！あのパクリ屋の！！」
Ｓは慌てて人差し指を口に押し当てた。Ｓとの再会である。
「どないしたん、あれから。」
「いやあ、色々とありましてね・・・」
「こんな所で飲んでるちゅう事は、羽振りも大分回復した様やな。」
「おかげさまで。例のやられた奴等にも、たっぷりと仕返し出来ましたし。」
「おう、そうか。どないしたんや。」
俺はトイレも忘れて、Ｓの席に座り込んだ。
「いやあ、商売期間中ですから、詳しい事は今は言えませんよ。」
その夜は、Ｓとの再会を祝して、一緒に来ていた奴等そっちのけで盛り上がった。
あの夜の血の涙を、どうやら奴は美味い酒に変える事が出来たようだった。
「ええやないか。誰にも言わんから、ちょっとだけ教えろや。」
そういった俺の眼を見ると、Ｓは一瞬真面目な顔をした。
「氷犬さん。私はパクリ屋ですよ。あなた方より、よっぽど強かだ。ただそれだけですよ。」
そう言うと、Ｓはニヤリと笑った。
その右の奥に光る銀色の差し歯の色を、今でも時折思い出す事がある。
結局それきり、Ｓとは逢っていない。

「パクリ屋」終

長！！！
果たして最後まで読む奴おるんやろか。
今数えたら、三千七百余文字。
受け付けてくれるかどうかも定かや無いし・・・・。
物事、程ほどちゅうもんがええかもな。

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