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タイトル : 一行リレー編集室

1 かなめ

2001/12/20 10:23

ただいま展開中の、一行リレー小説に関する感想の場が無かったので、勝手に挙げてみました〜

叱咤激励、今後の展開へのご注文、なんなりとお書き下さい。

ところで、仮タイトルとか付けた方が良いんですかね?良いタイトルあったらそれもお願いします。
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2 まりかちゃ

2001/12/20 15:27

これいつ終わるのかな〜、不安です(笑)
一行だから100レスまで行ったとして、お引越しとかどうしましょう?もう少しレギュラー陣が欲しいところですねぇ。。。そしたら結構さくさく進むと思います。

あ、そこの人、書いてかない?

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3 telle

2001/12/20 22:39

(⌒◇⌒;) げっ!あっあたし・・・?

頭かいて、、ポリポリ
万年補欠でいいです〜。
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4 めでぃ

2001/12/21 01:08

感想としては、一行は短いなぁと。せめて二行…と思うが、まぁ一行のほうがラクなこともあるかもね。
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5 まりかちゃ

2001/12/21 14:06

確かに短いです。いかにして殺ぎ落として説明していくか悩んでます。
でも増やせばもう一行もう一行と増えていく(笑)

あの、私極めててきとーに書いてます。(^^;A
魔法使いにしたのだって、老婆=魔法使いと言う極めて安易な発想ですし、後は流れで書けそうにないところは場面を変えてみる、とか(笑)

みなさんもてきとーに書いてみたらいかがでしょう?
誰かがなんとかしてくれますって。←他力本願。。。
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6 かなめ

2001/12/21 15:59

同じくてきとーです(笑)

解りやすく、なおかつ一行に納める為に使いたい表現も出来ないから、パズルみたいに無理矢理押し込めてます。逆にそれが楽しい。

突拍子の無い方向に持って行っても誰も怒りません。安心してかき混ぜ混ぜ、そこの人よろしく。
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7 めでぃ

2001/12/21 16:21

心理描写はともかく、どんなかっこうなのかとか、かけないのがもどかしいかな(鳥はどんな鳥?からす?すずめ?猛禽類?、指輪はどんなんだろう?シルバーなのか、ゴールドなのか、あるいは宝石がついているのか、魔法の文字が刻んであるのか?)。でも火かき棒をひっつかんだあと、ほったらかしにできる、とかいい点もあるね。個人的にはベタな方向にすすんで欲しくないので、とりあえずばあさんを大女にしてみたり。
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8 まりかちゃ

2001/12/22 15:05

説明すると長くなりますからね〜。
それは、想像力で補ってもらうしかありませんね。だから、いろいろなイメージが生まれるわけだし、違う展開も生まれるわけで。
ベタな方向に進んでもらいたくない。。。それがかき混ぜの基本中の基本です(笑)
その調子で書いてね〜
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9 工事屋

2001/12/24 02:08

 ストーリー物を持ち回りでリレーしたことはありましたけど、
一行となるとかなり制限ありますね。セリフだけで終わることも
多いから、心理描写までカバーできなかったりと。

 連続書き込み、一人一日一回三行分まで、とかになったら
わりと楽かも。
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10 まりかちゃ

2001/12/25 12:13

そうかなぁ。。。一人一日一回三行まで。。。。

ある程度の方向性はつけられるでしょうかね?それだと(笑)
止まっちゃってるからなぁ。。。どうしようかなぁ。。。
思いっきりファンタジーだしなぁ。

面白いのは一人が続けるよりも誰かが入ったほうが方向変わるかもしれないので面白味があると思うのですが。ね。

続けやすいのは、三行ぐらい書かせてっていう方かも知れないですね。

書き込めないストレスの解消法として
長いリレー小説を別に展開する。。。とか(笑)

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11 かなめ

2001/12/25 15:15

続けて書いて良いのは何行まで、って決めちゃいましょうか?
一日の行数を決められると書きたい時はちょっと辛いし。
もしくは何分待ってもカキコがなければ続けて書いて良いとか(かつてのしりとりの様に・・・)

ファンタジーにすれば書いてくれる人が増えると思ったのになぁ。ねぇ、参加してよ〜>ファンタ戦隊のみなさん
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12 れみすけ

2001/12/25 16:06

長く書けないとストレスがたまる・・・それはあたしです(笑)
だから、湯煙殺人事件では書きます。しかし1回分の書き込み量がだんだん増えていってる気がするのよね・・ちょっとした短編くらい書いてる気がする・・1回で(汗)

そんなわけで、いつもチャレンジしようと思いつつ、最近ROMっています、1行リレーは。ごめんなさいー(><)
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13 まりかちゃ

2001/12/26 14:04

決めるか?何行まで、三行あたりが妥当だと思うけど。
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14 工事屋

2001/12/26 23:58

せめて2行あれば、描写と台詞が出来ますから。でも余裕持たせると
やっぱし3行ですかね。

ってなわけで、3行に一票。
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15 めでぃ

2001/12/28 03:07

なんというか、一行だと終わんない気がします…。二行あれば、どうにかなるかも。人名にしたって、ラーズ・ヨハン・イングウェイ・フォン・マルムスティーン(シャブシャブが好きなスウェーデン人の名前)とかにしたら、それだけでおわっちゃう(普通しないけど)。
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16 まりかちゃ

2001/12/28 14:25

気配的に長編ぽいので、急遽変更いたしまして、お一人様3行まで。
続けての書き込みは不可。ただし、何日も間隔が開くようであればその限りにあらず、ということにしましょう(笑)

よろしいでしょうか?
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17 工事屋

2001/12/28 23:53

年末年始に帰省する人なんかは、その特例が受けられますね。
(含むオレ)
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18 めでぃ

2002/01/01 23:00

で、三行書いてみました。短いけど、このぐらいがちょうどいいかも。

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19 まりかちゃ

2002/01/04 14:25

今まで一行ばかり書いていたので、三行めっちゃ書きづらいです(笑)
説明するにはもの足らず、まとまらなーい。
なのでまた一行書いてしまった…
ま、いろいろ取り混ぜてやって行きましょう。
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20 めでぃ

2002/01/07 05:12

なんかだんだん暗くなってきた。ビシバシ書き込んでくださいな。明るくするなり、より暗…
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21 めでぃ

2002/01/07 05:14

しまった…もっとつなげようとすべきだった…
それは… とか 使って
以後気をつけま。
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22 まりかちゃ

2002/01/09 15:31

「十二国記」魔法の国バージョンになるかと思ってしまいました(笑)

トントの冒険がどうなるのか、非常に疑問であります。
書き手が不足しています。どーとでもなれという勢いで
かき混ぜ役募集!!(笑)
ハリーポッターには負けないぞって(負けるさ)
はりきって行きましょう。
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23 かなめ

2002/01/11 10:24

トントは王様になれるんでしょうか・・・つーか、ばあさん100年以上も生きてるんだな。おかんは一体何歳なんだろう(謎)

あまり魔法とか強調すると、一部のキリスト教徒に「悪書だ」と言われるかしら(笑)
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24 めでぃ

2002/01/12 00:47

島ってどこですかね?個人的にはギリシャですが、近すぎるかな?アフリカとか東南アジアだったら長いたびになりそうだ。
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25 めでぃ

2002/02/17 10:38

グリム童話でよく出てきたのが酸っぱい葡萄酒、あと糸巻きとか炭焼き男とか…日本人に西洋ファンタジーは無理やな。
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26 まりかちゃ

2002/03/18 15:09

書き手大募集!!!

足りないぞ〜〜〜〜っ!圧倒的に足りません。
しかも、なぜかファンタです。。。。そか、ファンタ戦隊に応援を頼んでみようかなぁ?

かき混ぜ大歓迎。責任は他人に押し付けましょう。(笑)

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27 めでぃ

2002/03/22 11:46

あんまり、むやみに人物を増やすのはヨクナイですね…

まぁ、それはさておき、とか言えばいくらでもつなげるし、いいか。
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28 まりかちゃ

2002/03/22 15:43

>あんまり、むやみに人物を増やすのはヨクナイですね…

そうなんですけど、ここ最近、続けているのはめでぃさんとかなめさんと私のみ。。。
果てしなく長い道のりに思えるんですが…(笑)

ファンタジーなので世界や人物が広がっても大丈夫だとは思うんですが
収拾がつくかなぁ(笑)
目的地は決まっているから、なんとかなるでしょう。

でも、うどんって…(笑)


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29 めでぃ

2002/04/02 01:19

油断してはならないのは、夜なんだよね、夜。

モルッカは今。忘れてたけど。まぁ他の国とは時差があるやもしれんが。
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30 めでぃ

2002/04/02 01:22

ああっ カモッラやね。

どうもモッカラから先調子が悪い(うそ)

もっと親しみがある名前にすればよかった。
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31 かなめ

2002/04/02 09:17

・・・早くも人物名&地名があやふやなんですが、私(汗)
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32 まりかちゃ

2002/04/07 20:06

>めでぃさん

>どうもモッカラから先調子が悪い(うそ)

うそでも痛いその一言(笑)
カモッラね。。。インプットしましたぁぁ。
二度と間違えるもんか!!えーん、、、みんな意地悪だ。。。
めでぃさんが作った人物がどの位置付けなのか、わからない私。
人物表がそろそろ必要かもね(笑)




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33 めでぃ

2002/04/21 00:02

うい、やっとカモッラに帰りました。

トントも傍にいるのでせう。
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34 めでぃ

2002/04/23 23:00

偽丸谷使用
仮タイトル 「トントの冒険」
 北方の、何の變哲もない村に1人の老婆が居た。 老婆は惡い魔法使ひに魔法を取り上げられた魔法使ひだつた。 あんたも愛が慾しいのかな。『それつ、・・・ダメぢや』魔法が效かない 老婆の名前はローズマリー、魔法使ひの世界ではちよつと有名な人物だつた。 雲をつくやうな大女で、しやがれ聲でいつも何かまくしたててゐる そして何よりの特徴は、影が無かつた。魔法と共に影を盜まれたのだ。「太陽が何樣のもんだい。あたしの影さへ生み出せなゐただの熱球さね」それが魔女の口癖。 太陽のせいでない。わかつてゐてもさういふより他ない苛立ちが彼女にはある。 彼女の住む北國から遠く離れた南の島に、ある日大きな固まりが落ちて來た。 おほおぅ!!!あれはつ・・・・・、太陽の分身ぢやあ〜。海が煮えたぎる。島の少年トントは落つこちて來たそれを見た瞬間さう思つて逃げた。 逃げる途中彼は氣付いた。自分の足から續く影が二つに増えてゐる事に。 「ママ、僕の影ふたつあるよ」と家にたどり着くなり言つた彼を見て母は眉をひそめた。 母サロメは、息子からわづかな魔力を感じ戸惑つた。この子が魔法を?もう、全てを話さなければならない時期になつてしまつたのか? サロメは魔女である。そしてローズマリーの娘でもあつた。トントに2つの影が出來てから7囘目の夜が來たとき、サロメは靜かに語り始めた。 「よ〜く お聞きトント、お前にはやらなければならないことがあるのだよ。それはね・・・ 」 「おまへの影を一つにするために北の國のをばあさんのところへ旅立つのです」「あの海に落ちた物が追つて來るから、決して振り向いては駄目よ」 「そして、影が二つあるのを他の人に見られないやうにね」と彼女は指輪を拔ゐた。 トントの右の人差し指に指輪を填めると、影が一つ見えなくなつた。 「これは魔法の指輪。母が私を守るためにくれた物。今度はおまへを守るために」 そしてトントは旅立つた。右手に指輪を、左手にありつたけの勇氣を持つて。 その頃、ローズマリーは異變に氣付いた。あたりは暗く怪しい氣配が漂つて來てゐた。 彼女は火掻き棒を引つ掴んで堅く握り締めると、ゆつくりと外に出た。外は厚い雲で覆われてゐた。 「あいつだ、私から娘と魔法と影を奪つたあいつがまたやつて來た」 彼女は躊躇せず、地面に火掻き棒でくるくると不思議な模樣を描いた。 彼女がその作業を續けてゐると一羽の鳥がどこからともなく現れた。 鳥は幾度かゆつくりと旋囘すると、模樣の中心に舞ひ降りた。 すると不思議な事に、鳥が若い男の姿へ變わつた。 「お久しぶりでございます。サロメ樣からの傳言を預かつてまりゐました」 男は頭を埀れ、片膝をつくと、サロメの聲で語り出した。 「トントは旅立つたのだな、私の影に違ひない。あれから100年たつたといふことだ」 「長い百年でございました・・・わたくしもこの時をお待ちしてをりました」 百年前、魔法を奪はれる前に呪ひを解く魔法を彼女はかけたのだつた、そして全てを守つた。 「私よりもつと強い力を持つた子が、じきにお前の呪ひも解いてくれる」 空氣が急速に冷え込んできた、凍えるほどに寒い。イェスパーの眷屬が來たか 魔法使ひの權力爭いにローズマリーは嫌氣が差してゐた。 死人が出すぎるのだ。次なる王が決まるまで、世界は闇に滿たされる。 しかし、微かな光がある事も知つてゐた。トントといふ光が。 この國では魔法使ひが支配者である。深い智識と魔法の力によつて、彼らは政をつかさどる。そして最高の魔法使ひが君臨する。魔法の力と權威を併せ持つた王の下で國家は安定し、百年の太平が續く。だが、王が死ぬと… 王が死ぬと王が決まるまで國は安定せずいつまでも不安定なまま闇が續く。王座に坐る資格は最高の魔法使ひにのみ與えられる。魔法使ひ逹は己の實力を知らしめるために、王位を目指し熾烈な鬪爭を延々と續けることになる。王を生み出すに充分な量の血液が大地に吸はれるまで。 しかし、それは間違つてゐる。ローズマリーは考へてゐた。血は流れなくても良いはずであると。そのために自分は身を引いたのである。次の世代に渡すために。トントはそのために必要な寶だつた。 「さあ、お前は行つてあの子を助けておやり。但し見守るだけで手を出してはいけないよ。身に降りかかる火の粉を拂えないやうでは眞の王とは言へないからね」 トントの旅は始まつたばかりだつた。南の島を出て、今は船に乘つてゐる。母は振り返つてはいけないと言つた。だけど最後にもう一度自分が生まれた島を見たくて仕方なかつた。その時、トントの目の前にバカでかい男が立ふさがつた。「振り返るな。過去を見ると闇に取り込まれるぞ。サロメ樣に言はれたではないか」 「お前は誰?ママの事を知つてゐるの?」トントは驚いてたづねた。その大男はニヤリと笑ふとトントの目の前からふつと消えた。そして、トントの耳元で「俺はいつもお前の事を見守つてゐる」といふ聲が聞こえた。 それから船中さがしまはつたけど、大男はどこにもゐなかつた。「ふええつ不思議なことがあるもんだなあ、おもしろいや」と大聲で叫び、オレンジの皮を海に投げ捨てた。港が見える、島のオレンジとはしばらくお別れかもしれない。 トントは船の中を探檢してみることにした。初めて乘る大きな船である。マストが何本も立つてゐる大きな船 人もたくさん乘つてゐる。これからはじまる冐險に少し胸がわくわくしてきたところだ。マストのテッペンには鳥が一羽止まつてゐる。 波をざぶざぶ掻き分けて、船は進む。夜と朝が何度も訪れ、數えるのが嫌になつた頃、やつと陸地が見えた。 「陸が見えたぞー」水夫の大聲で、人々はざわめき始めた。トントは陸に上がつてどちらに行けばいいのかわからなかつた。指輪が光つた。「北極星を目指して進みなさい」母親の聲がどこからともなく聞こえてきた。 トントは港で猫と遊んでゐた燃えるやうな赤毛の少女にたづねた。「北極星の方向…ならここからいちばん近いのはカモッラだね」「カモッラ?」「オメルタの王都。でも王都つても小つちやな町なんだけどねー。でさ、カモッラで何するの?」「何つて聞かれてもボクにはわからないよ。とにかく北極星の方向に行くんだ」「ふうーん」その時、灰色の空を覆つてゐた雲が切れ、光が差し始めた。太陽の光はトントの上にも少女上にも、周りの建物の上にも同じやうに降り注いだ。 トントは歩き始めた。カモッラといふ町を目指して。太陽が行く手を照らしてゐる。太陽がもたらす光こそ、トントが祕めてゐる力だつた。彼はまだ何も知らず、何の力も持つてはゐないがいづれその力が魔法となつて姿を見せるはずだつた。 朝からひたすら歩きつづけて日が傾いてきた頃、やうやく坂の上に町竝みが見えてきた。城壁は風雪にさらされてボロボロだし、城門もかなり年季が入つてゐてゐまにも倒壞しさうである。 人の氣配がしない。トントは城門の中に入つたときに不思議だなと思つた。赤毛の女の子は王都だと言つたはずだ。活氣どころか人影すら見えない王都なんかあるのだらうか?トンとの疑問に答へるやうに無人の家の扉がバタンと閉まる。町の大通りから一歩入つたところに小さな宿屋をみつけ、トントは足を踏み入れた。けれど人の氣配がなく、客を迎へる宿の人間の姿もない。 怪しい氣配が漂つてゐた。かつて王都として榮えてゐたこの町にある日突然魔物が入り込んだ。王宮はからふぢて守られてゐるが、人々は逃げ惑ひこの町を離れたことをトントはまだ知らなかつた。夜、魔物は動き出す。 トントは王宮に向けて歩き出してゐた。何も食べずに歩きつづけたからお腹はぺこぺこ、體はくたくたなのに。いままで感じたことのない、萬物の王にでもなつたかのやうな昂揚が彼を突き動かしてゐた。あそこには何かがある… 「城の中に入るつもりか」あの船で會つた男が、不意に建物の影から現れた。「なんでお前がここにゐるの?」目を白黒させながら、男をもう一度よく觀察した。大きいけれど細い身體、白い肌、目の色は黒く、銀色の長髮は背中まである男が口を開きかけたのを制するとトントは言つた。「お前など必要ないよ。僕はあそこにいきたいんだ。邪魔をするな。」さう言つてまた歩き出した。血液が沸き立ち、腦が爆發する。この町に來てから、トントに變化がはじまつてゐた足元の影・・・そのうちの新しく出來た方が波打つやうに搖れてゐた。男はそれを見ると目を細め言つた「私の名はヴィーダ。困つた事があつたら呼ぶが良い・・・呼ばれなければ私はここには入れないから」城の門は晝間は開けられてゐる。日沒と共に衞兵によつて固く閉ざされてしまふ。扉が開いてゐるうちに入つた者は一夜の宿を供される。トントは開いてゐる扉の中へと入り込んだ。大勢の旅人や町の人で溢れかへつた庭 トントは地べたにすはつて酸つぱい葡萄酒を飮みチーズを齧ると、目をつむり周圍を”觀察”し始めた。城の外側に物の怪どもの氣配が感じられるが、城の内部には異常はない。魔法使ひが五人…大した使ひ手ではない。目を開けると、すでに眞つ暗になつてゐた。夜は星明かりしかない島で育つたトントの目は闇ですら良く見通せた。だから、建物の通用門が音も立てず小さく開いたのに氣付くことが出來た。しかし待てども、ぽつかり空いた通路からは誰も出て來なかつた。「虎穴にいらずんばなんとやら…ま、入つてみよ」トントは通用門を覗き込んだ。 その時、一陣の風が吹いた。嫌な臭氣をはらんでゐる。トントは顏をしかめ風上に目を向けた。風上にはうんざりするほど大きくて不氣味な異形のものが赤い目をして立つてゐた。 「グル・・・グルルルルル・・・」犬のやうなうなり聲を發し、じつとこちらを見つめてゐる。トントは息を飮んでじつと赤い眼を見つめ返した。 トントは豹のやうにすばやく近づいてふところに入り込んだ。そしてじつくりと眺めてみる。泥のやうな匂ひ、デッサンの狂つたオオアリクイのやうな形。「魔物……かな?」 さう思つてしばし考へてゐると後ろから方をたたかれた。振り向くと一人の醫者がそこに立つてゐた。 「坊主、身のこなしはたいしたもんだが、もうちつと愼重にいかうぜ」醫者が髭をしごきながら喋る。「奴らは一匹二匹ぢやねえんだからよ、やたらと魔法をつかふんぢやねえぞ」ふと見ると魔物との距離は十歩にまでひろがつてゐる「魔法?」首を傾げて仰ぎ見ると、醫者は心底呆れた、といつた表情をしてみせる。「お前のその手、それが魔法でなくてなんだつてんだ」言はれて自分の掌をのぞき込むと、そこには文字のやうな繪のやうな文樣が現れてゐた 「うわーつつ、なんだこれつ!」トントは叫んだ。掌を見るまで知らなかつたのだ。その姿を見て船醫が笑つてゐる。そして、トントの頭をポンと叩きながら言つた。「なんだ、お前、魔法の使ひ方知らねーのか?なんて奴なんだ」 「ナンテヤツナンダ・ナンテヤツナンダ・・イヒヒヒ」船醫の肩に乘つた色鮮やかな鸚鵡が不氣味に笑ひ、繰り返した。鸚鵡は輕々と翼をひるがへし、門の中へ飛び言つた。一瞬その姿は黄金に輝き、そして消えた。 をりしもその頃、北の王國の霸者イェスパー=ユングは隣接する大國三重帝國の帝都アギーレの食堂でうどんを啜つてゐた。百人は入らうかといふ食堂には他の人の姿はなかつた。食堂の外を見やればその謎はすぐに解ける、なにしろ馬鹿でかいドラゴンが唸りをあげて暴れてゐるのだから。 「出汁の味がいまいちだな」とぼやきつつ、箸をおく。ドラゴンはまだ暴れてゐるが、ユングが聲をかけると動きを止めた。「行くぞ」ひらりと窓を飛び越へ、ドラゴンに跨る。埃を卷き上げながら、飛び立つドラゴンは曇つた空に消えた。 「チッ、なんつうはた迷惑な奴だ、うああつ」腰まで伸びる黒髮を振るつて、ホコリを落としながらつぶやく。見ると苦みばしつた髭面の五十男である。「野郎がもう少し弱けりや、ぶん毆つてるところだが」この男こそ、帝都の守護を擔うスペードのエースなのだが… 「よく言ふわ、毆るどころか、隱れてゐたのはどこのどなた?」と嫌味なことを言ふのは、彼の妻である。「いや、それはだな。もし俺が暴れたらますます酷いことになつちまうだろ?」と言ひ譯をしながら片付け始める。 二人は、オメルタの帝都カモッラに向かひ旅の途中であつた。アギーレの王よりの親書を大事に攜えて、はるばる24の太陽と月の日、歩き詰めだつた。それだけに否應に、ドラゴンで輕々と飛び立つ男が苦々しかつた。 「でも、あなた。ユングが向かつた方向もモッカラぢやない?」と妻のエレーナがドラゴンの消えた方向を見ながら言ふ。「さうだな。何かが動き出した氣配がするな。急がなければならないぞ」 「もう一度お伺ひいたします、サロメの居場所と太陽の指輪のありかを教へなさい」強い口調で言ひ放つ大年増の女。黒い裝甲服を着て腕組みをしながらローズマリーの前に立つてゐる。體はローズマリーの半分ぐらい、眼に力があるが、丸顏でふつくらしてゐるのでさほどきつい印象はない。
「教へるつもりはない。おまへの主に傳えるが良い。私は百年前に掛けられた呪ひのせいで魔法も影も失つた。百年といふ時の長さは、おまへにもおまへの主にもわかるまいが、私はじつと待つてゐたのだ。今時は滿ちた。邪魔はさせない」さう言ふとローズマリー短劍を胸に突き立てた。 女はローズマリーの巨躯をどうにか支へると、短劍を引き拔ゐて傷口に手を當てた。瞬間、眼を燒くやうな爆發的な閃光。女が魔法の力をそそぎ込んでゐるのだ。だが、出血が止まらない。傷に當てた指の間からあふれ出てくる。「さうか!封印されてゐた魔力とのつながりが斷たれたのね」 女は、自分の力が及ばないと知るや、素早く行動を起こした。主ならばローズマリーの命を助けられるはず。ローズマリーに死なれては困るのである。マントを飜しローズマリーにかけると呪文を唱へた。 して、おぬしはどう思ふ?」と太い聲でいふのは、銀髮の男、ヴィーダ。これに醫者が答へる。「さうさな、これだけの數の物の怪どもを引き寄せるんだ、生半可なものぢやぁあるまいよ、散逸した魔術大典か?舊帝國の聖劍か?違ふな…ベアトリーチェだよ、ベアトリーチェ」




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35 まりかちゃ

2002/05/02 14:57

めでぃさん、ありがとうこざいます。
上のを使おうかと思ったのですが、読みにくいかと思いまして、只今、今までの分を編集してhtmlにして見ました。

もうすぐアップできるかと思いますので、今しばらくお待ちください。

あ、、、、、、、人物表もいります???
まとめると、かなりわかりやすくはなってるんですけど・・・(悩む)
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36 見てただけ

2002/05/18 11:50

初めまして。でもたぶん最初で最後。
どこへ言えばいいのか分からなくて「まあ、ここかな」と・・・。
昔は結構本読んでいたつもりでしたが、ここ数年ぐっと減りました。でもここ(本好き連)へ来て見て「昔結構読んでいた」なんて言うのが恥ずかしいぐらいです。ほとんど固定した常連(固定してるから常連なんですよね)の方が毎日毎日あんなに本読んで、掲示板へ書き込んで、その上「創作・リレー小説」まで・・・信じがたいなあ、と感心して毎日覗かせてもらってます。ROMに徹しようと思っていましたが[トントの大冒険]、期待していて[作品倉庫]にUPされたのを読み返していて気になることがあります。
個人的な好みかとは思いますが、数字の書き方<・・・変哲もない村に1人の老婆が・・・>の[1人]は[一人]でないと苦になるのです。
<トントに2つの影が出来てから7回目の夜が・・・>の[2つ]や[7回目]はなぜかすらっと読めたんですが、そのあとに<おまえの影を一つに・・・><そして、影が二つあるのを・・・>となっているのを見るとやっぱり漢数字で統一してもらえないかなあと思ってしまいます。<・・・あれから100年たった・・・><長い百年でございました・・・>なんて続くと苦になりませんか。
まあそんな細かいことはさて置き、今後の展開を楽しみにしています。では、ROMに戻ります、お邪魔しました。
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37 まりかちゃ

2002/05/18 14:26

貴重なるご意見ありがとうこざいます。
見てるだけ、じゃなくて参加しましょうよぉ。。。と勧誘してみる。(笑)

そうなんですよね。とりあえずの形式でコピペで整形しましたので
文体統一が出来てない。それにリレーなのでなるべくなら最初書いた人の文章を弄りたくはなかったのです。

でも楽しみにしていてくださった方がいるのがわかっただけでも
嬉しいです(うるうる)

固定してしまっただけで、誰でもOKなんですよ。
まだまだトントは続きます。ので、いずれご指摘のところなども直させていただきます。トント書いてみませんか?(笑)

ありがとうこざいました>見てただけさん。
うう、嬉しいです〜。。。
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38 めでぃ

2002/05/21 00:56

編集お疲れ様です。ワタクシは根性がなかったので、上のように誤魔化したのですが、さすがは大御所様であらせられる(あってんのか?この日本語)。
それと編集は管理人様の独断でズババーッとやっていってよいと思います。
もひとつ、大分古い話ですが うどん というのは小麦をどう食うか?で、パンや粒状のまま食う以外に麺にするってのもあり。で、まぁかならずしも日本的な讃岐的なイメエジでもないかなーっと。(麺を食う食文化という設定で、パスタよりもうどんのほうがウォームかなーって)でも讃岐的なうどん帝国のほうがいいか…
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39 まりかちゃ

2002/05/23 22:12

どうもです。。。疲れるほどじゃないんですけど(笑)
半分実験みたいに遊んでましたぁ。
まぁ、大鉈振るうのはもうちょっと出来上がってからですね。

>うどん、
宇宙船の中のメニューに「とろろそぱ」とかあると(マンガ)受けちゃうので、讃岐うどん的うどんのほうがいいです(笑)
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40 雨男

2002/05/24 09:34

医療用アンドロイドが出たり??
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41 めでぃ

2002/06/25 02:19

登場人物および その他もろもろの紹介

(注) 独断と誤読が多数混じっている可能性が大。正しい情報は本文を読んで得てください。



  「北の王国」…国名 
魔法使いが権力を握る国。中でも王の権力が強い。王位は、有力な魔法使い同士の血みどろの争いの勝者に与えられる。たぶん北にある。
 「ローズマリー」…人名
サロメの母、トントの祖母。老婆であり、年齢は少なくても百歳は下らない(おそらく150歳以上だろう)。かつて北の王国の有力な魔法使いだったが、魔法の力と影を失ってしまう。
「イェスパー.ユング」…人名
北の王国の覇者、僭主、偽王。王なみの実力があるも、王位継承の問題で王とはなれないようだ。ローズマリーとサロメの魔法の力を奪った人物と思われる。性別は男。
「大年増の女」…人名
名前がないとつらい、よって仮にマルメロと命名。あと一回ぐらいは出番がるはずなのでその際、名前つけてください。イェスパーの部下、子分、手下。たぶん魔法使い。
「三重帝国」…国名
オーストリア=ハンガリー二重帝国のような感じで、三つの国が集まって出来ている国。首都はアギーレ。オメルタより北で北の王国より南に位置すると思われる。誰か正式名称をつけてね(はあと)。
「スペードのエース」…人名
本名はジョバンニ.ソロ。見た目はゴツイおやじ。帝都の守護を担う。妻はエレーナ。何かカモッラに要があるらしい。
「オメルタ」…国名
「カモッラ」…都市名
トントが南の島から出発してついた港から向かった町。オメルタの首都。わりと小さい町。夜になると魔物が出てくるというケッタイな街だがそれには何か理由がありそう。
「医者」…人名
見た目で医者とわかる格好をしているはず。診療かばんでも持っているのか?名前はついていない…適当な名前も浮かばない…誰か名前をつけるよね…。トントと船で一緒になり、カモッラで再び出会う。魔法にくわしい。妖しい鸚鵡を連れている。性別は男で、少なくても三十過ぎだと思う。
「ベアトリーチェ」…?
よくわかんない。これから描かれることを期待したい。重要な存在だろう。
「ヴィーダ」…人名
細身で銀髪で長身の男。ローズマリーやサロメと昔いろいろあったらしい。現在でもローズマリー、サロメ、トントのために動いているようだ。トントを導いたり守ったりする役割っぽい。
「旧帝国」…国名
とっくの昔にほろんだ国。正式名称は無論、別にある。聖剣は帝国の至宝にして象徴。
「魔術大典」…本の名前
250巻。古典派魔術(旧帝国以前の魔法)を学ぶ上で最良の書の一つだが、現存しているのは。写本のみ。それも半分だけ。
「南の島」…土地の名前
トントとサロメが住んでた島。たぶん暖かい。いやさ南半球の南だと寒いかもしれないけど。
「サロメ」…人名
トントの母、ローズマリーの娘。かつて、北の王国の魔法使いだったが、魔法の力をうしなってしまった。
「トント」…人名
主人公だ!!!!!!!!!!!!!
サロメの息子。ローズマリーの孫。とりあえず、イェスパー.ユングを倒し王国の真なる王となることが目的。魔法の力が発現したことにより、旅に出ることになる。大丈夫か?個人的にはロベルトカルロスとかディウフみたいな感じだと思いたい。せいぜい小学生ぐらいの男の子。





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42 まりかちゃ

2002/06/26 14:44

めでぃさん
ありがとうこざいます。人名も地名も説明してくれてありがたいです。
さてこれから、どうなっていくのか?

書き手不足は否めませんが、ゆっくりぼちぼちとやって行きましょう。
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43 かなめ

2003/09/24 15:51

10ヶ月ぶりくらいにひっそりと、一人で再開してます。
一人だから続けて書きまくりです。誰か合いの手入れてください(願)

いつまで経ってもトントがカモッラから出てくれないので、そろそろ(むりやり)移動させます。
個人的にはスペードのエースにいろんな物を食べていただきたいです。まずは饅頭かみそ汁(嘘)
今、一番の謎はトントを追ってきた魔物(故)がどうやって発光していたか。毛玉なのにさ〜(笑)
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44 めでぃ

2003/11/06 18:47

ううっ全然気がつかなかった…

ひっそりというか、ステルスという感じ。うーみゅ。
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45 めでぃ

2003/11/08 09:58

解説 追加

「南の島」…土地の名前
トントとサロメが住んでいた島。暖かくとてもすみよい気候だが、清潔な真水があまり手に入らない。そのため住民は、果物や果物から
つくったお酒で喉を潤す。”ワインは水”の土地柄です。

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46 めでぃ

2003/11/10 01:04

カモッラがおわりそうなところで、いきなり、イェスパー・ユングのいい旅、夢気分に移行。もどしたかったら、いきなりでも、もどしちゃってください。誰か書かないかなあ。位置が低くて気づいていないのかしらん。

一刻=二時間ほど
一里=552,96メートル



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