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タイトル : 新・負け犬の遠吠え5

1 氷犬

2003/02/22 23:19

気付いてみれば、ここ(創作)での今年初めてのスレ立ち上げやなあ。
濃いスレばかりやし。(誰のせいや!(笑))
ちゅう事で、スレだけ立ち上げておこうっと。
落書き書きたい人いたら、書いてええで〜。(わしが書く気がまるで無いちゅうのがバレバレ?・・・・・・・・んな事ないで。多分。)
あくまでも落書きやから、書こうと思い立ったら、書いたらええわ。
きばらんと書こうや。
ら〜く〜が〜きスレちゅう事で、よろしく。
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2 

2003/02/22 23:57

待ってたよぉ〜〜



                   落書きラクガキ
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3 YOU

2003/02/23 19:45

おっ、新連載・・・じゃなかった・・・・。

氷犬さん その後、体調はいかがですか?
パソの前のおすわりはもう平気ですか?
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4 まりかちゃ

2003/02/23 23:46

パソの前のおすわり・・・・・(爆笑)






ほんとに犬みたいーーーーーーーーー!!
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5 氷犬

2003/02/24 00:26

お手もお代わりも出来るで〜〜。
ついでにお得意の○ン○ンも・・・・ああ、調子に乗りすぎや。(笑)

誤解の無き様言うとくと、わしの持病は下半身の方やないで。ほんまに。
下半身で悪いのは、お行儀くらいのもんや。(色んな意味で。)
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6 氷犬

2003/03/02 01:23

で、そろそろと落書きでも書いてこましたろかなと。
けど、今日は無理。
飲んでかえって来た日はへろへろやし。

明日あたり、書くわ。
ちょっと感傷的な落書きやけど、勘弁してな。
題名は「せいじくん」
書くのに、ちょっと苦労する話や。色んな意味で。

・・・・乞うご期待!!!・・・・て、だれも期待せえへんか。(笑)
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7 YOU

2003/03/02 09:25

タイトルに漢字を当てている私。。。
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8 まりかちゃ

2003/03/02 15:13

期待!!してますってー!(わくわく)
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9 氷犬

2003/03/02 23:54

さ、久しぶりの落書きや。
なんや久しぶりに書く様な気がして、「なんかキレ無いなぁ」て思いながら書いたわ。
なに?そら前からやろて?・・・そや。(身も蓋も無いわ。(笑))

さ、そんなんにめげずに、早速落書きの始まりはじまり〜〜〜。

落書きその1

「せいじくんへ」 1

あれは雪解けの頃だったから、多分3月の下旬辺りだったと思う。
俺の住むマンションに、突然誠司が現れた。
誠司は俺の大学時代の悪友。突然大学を中退し自衛隊に行ってしまうまで、遊びの場では常に行動を共にしていた男だった。
「しばらく泊めてくれねえか。」
旧交を懐かしむ俺に、誠司は力なくそう言った。
奴は薄汚いスタジャンにドラム缶バック一つというなりだった。

理由は聞いてほしくない。そんな雰囲気を感じ取った俺は、何も言わずに誠司を部屋へ招き入れた。
しかし誠司は玄関口の履物を見て戸惑う素振りを見せる。
「誰か・・・居るのか?」
「ああ。今、女と一緒に暮らしてるんやけど、気にするな。」
「いや、しかし・・・」
「何を遠慮しとる、柄にも無い。黙って入らんかい。」
そう言って俺は、誠司の肩口を乱暴に掴んで引きずるようにして部屋の中へ連れ込んだ。
「おう、しばらくこいつ泊めるからな。酒でも出せや。」
そう言うと、俺は誠司に女を紹介した。
誠司は女に向かってすまなそうに頭を掻いた。
「こんな殊勝な態度しとるけど、こいつは友達の女でもなんでもお構いなしの鬼畜やから、気ぃ付けろよ。」
「てめえに言われたくねえよ。」
俺の言った軽口に、ようやく誠司は笑顔をみせたのだった。

その日、俺と誠司はしこたま飲んだ。次の日が休日という事もあり、夜更けまで飲続けた。話題は専ら学生時代の思い出話。誠司が、当時の俺の悪行を女にばらした事が口火となり、それからはお互いの行状をあげつらい、罵り合って、ひとしきり盛り上がったものだった。

「けどお前、なんで急に大学やめたたりんや?しかも、誰にも何にも言わずに。」
大学時代の悪行をひとしきり出し終えた頃、俺がそう誠司に聞いてみた。
すると、それまでのノリとはうって変わって、誠司は表情を硬くしてしまった。
場の雰囲気が変わった。
それを潮に、女は先にやすむ旨を告げ、奥へと引っ込んだ。
俺とさしになった誠司は、酒を口に含むと黙って俺を見つめた。その眼差しは、昔と変わらない人懐っこいものだった。
そして口に含んだ酒を飲み下すと、溜息を一つ。そして言った。
「まあ、諸般の事情ってやつ・・・かな。色々有るさ。」
「そうか。」
言いたがらない事を無理に聞く気はない。俺はそれ以上その事には触れないつもりでいた。
すると、唐突に誠司が口を開いた。
「脳梗塞になっちまってよ。」
「あ?」
「だから脳梗塞。頭の血管が詰まっちまう、あれよあれ。」
「誰が。」
「おふくろさ。で、俺も暢気に大学生活送る訳にいかなくなったって訳。」
俺は言葉を失って、タバコに火を着けた。
「ま、それだけじゃねえんだけどな。他にも色々と有ってよ。」
「ああ、分かった。もうええわ。」
「な、聞いてもクソにもならねえ話だろ?」
そう言って誠司は悲しそうな笑い顔を作ったのだった。

明くる朝、二日酔いを覚ます為に俺たち2人はサウナに行った。
最初、誠司はサウナに行くのを妙に嫌がった。しかし俺が強引に引っ張って行ったのだ。
サウナの脱衣場で、俺は誠司が嫌がった訳を知った。
誠司の背中には、筋彫りが有ったのだ。
「へへへ・・・根性なしでよ、途中で止まってるんだよ。格好悪いだろ。」
半ば開き直った様な表情で、誠司は言った。
「ふん、そんなもん、珍しくも何とも無いで。妙に恥ずかしがるから、てっきりドラえもんでも彫ってるのかと思うたで。」
「彫る根性もねえ奴に言われたくねえよ。」
「ああ、彫る根性も無いし、途中でやめる根性もあらへんわ。」
「うるせえ!」
互いに罵りあいながら、俺たちは湯に漬かった。
そしてサウナ室へ。そこのサウナ室にはいつも古い歌謡曲が静かに流れている。
壁に備え付けられている砂時計の砂がひとしきり落ち、ひっくり返したその時だった。
『♪タクシードライバー苦労人と見えて 私の泣き顔見てみぬ振り・・・・』
中嶋みゆきの曲が流れてきた。
「お、懐かしい曲やな。お前の一番好きな曲やったよな。」
すると突然、誠司は何も言わずにサウナ室を出て言った。まるでその歌を聴くのが耐えられないかの様に。
俺は不思議に思っていた。
その曲は、誠司がある理由でとても気に入っていた曲だったのである。

落書きその2以降へ続く。


昨日の予告では、「せいじくん」て書いたけど、「せいじくんへ」てさせてもろた。
YOUさん、漢字に直すと「誠司君へ」や。
けどちょっとした理由が有って、こうなった。訳は読んでくれたら後々分かる様になってます。

まりかちゃさん、
今回のは、いつもとちょっと毛色の違う話やから、うまくまとめきれるかどうか自信が無いんよ。そやからあまり期待せんといてな。期待はずれになると申し訳ないし。
その可能性大いに有るし。
まあ、所詮「落書き」やから。
(書き終わらん内に、先ず言い訳からやな。(笑))

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10 まりかちゃ

2003/03/03 23:37

懐かしい唄が。。。
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11 うる

2003/03/04 17:11

祝!連載再開。

これで、まりか出版も暫くは食い繋げるか?(笑)
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12 氷犬

2003/03/06 01:54

今日は、ちょっと腹立たしい事が有ったんで、横入りの落書き。
「せいじくんへ」はお休みや。

落書きその2

「体育館にて」

はああ・・・・・最近のガキて、タチ悪いなあ。

今日、久しぶりに区民体育館へ行ったんよ。
ちゅうのも、わしがいつも使うてるジムに行きたないて、一緒に行くはずの息子が言いだしたんでな。
息子言うても、股間のやない。親権は無いものの、別れた女との間に出来た、今年小学6年生に上がる息子が、実はおるんよ。その息子を、わしの行くジムへたまに連れて行く事が有る。ところが今日、そのジムに飽きたんやろ。体育館に行きたいと。
で、区民体育館へ行ったんやけど、そこのトレーニングデッキで走ってた時の事。
ちょっと広めのそのデッキで、高校生くらいのガキ3人が騒いどった。
まあ、騒いどる分には、なんて事は無いけど、そのデッキの丁度狭くなる辺りにそのガキどもが座り込んで、下でやってるフットサルを見始めたんや。
どうも走るのに邪魔。
そこでわしが、「こら、そこ座って見る所とちゃうやろ。どかんかい。」
と優しく言うたったんよ。
ところが、そのガキどもにはそれが気に入らんかったんやろ。
舌打ちさらしやがった。
走ってて血の巡りがようなってたわしも、ついその舌打ちに反応してもうて、立ち止まったわ。
「あ?」
わしが聞き返すと、ガキどもは渋々といった感じでその場から散ったわ。
なんや、突っかかって来るくらいの勢いは無いんかい、最近のガキどもは。
わしはそう思うてた。
ところがや、そのガキども、あと三人仲間連れてきてな。総勢6人や。
おう、そうかそうか。なかなか元気が有ってよろしい。気に食わんオヤジがおるから、みんなでいわしたろて所やな。こっちは普段と違うてトレーニングウエアーや。他のしょぼいオヤジとたいして違わんと思いよったんやろ。よしよし、来いや。来なさい。おのれら人数が多かったら、こっちにも分が有るんよ。三人くらいのガキやったら、拳固くれたっても未成年者への暴行て事になるやろけど、6人もおったら、少しくらい暴れたかてオヤジ狩りに抵抗した中年ちゅう構図成り立つし。ほら、来なさい。
・・・けど、わしが思うてた通りにはならんかった。
ガキどものターゲットは、わしが連れてた息子に絞られた。
それも、直接手ぇ出さんで。
わしと息子は当然走るペースが違うから、常に一緒に走っとるわけやない。
息子が、わしから離れた位置で走っとる時に奴等の所まで来ると、前に広がって走るのを邪魔しよる。そしてわしが通りかかるとそ知らぬ顔をして脇に散る。何度も、何度も。完全な嫌がらせや。街のチンピラ顔負けの嫌がらせ。
街のチンピラやったら、即直接捕まえて「なんやこら。」て言えるけど、相手はガキや。捕まえる訳にはいかん。睨みを効かせても、蜘蛛の子か雲の粉かと思う程に散る。
「ちょっとでも息子に手ぇ出してみさらせよ。一生後悔させたるからな。」と言いたい。言いたいが、散って相手にしてくれない。
そんな状況やった。タチ悪いなあ。最近のガキは。ほんま。溜息出るわ。

幸い、息子に手ぇ出す程にも根性の無いガキやったから、何事も無かった。
けど、わしはしつこい。そして大人げ無い。
更には、何も無かったからええちゅう風に考えるほど平凡でもないようや。

体育館が閉館した時刻、運悪く丁度やつらもわしと同じ頃に体育館を出た。しっかりと付け馬させてもろたわ。
そして、帰宅した一人のガキの自宅へ乗りこまさせてもろた。
トレーニングウエアーや無く、いつもの出で立ちでな。(体育館の更衣室で着替えたんや。そのお陰か、ガキどもはトレーニングデッキで揉めたわしとは気付かんかった様や。)
わしの代わりに息子にちょっかい出したんやから、ガキの代わりに親へちょっかい出されても仕方無いで。
「かくかくしかじか、当方の息子は貴方の御子息さんにこういった嫌がらせをされたんですよ。これをどうおとしまえをつけてくれるんでしょうか。良く考えて下さい。それと、御子息の御学友の名前と住所、連絡先を教えて下さい。きちんとした形でお礼をさせて頂きたいもので。尚、当方は特殊な職業ではなく一般人ですので、某対策法には抵触しないのでそのつもりで。」
ガキの親に鄭重にそう言い、必要な情報を引き出したのは言うまでも無いわ。

けど、帰りの車の中で、仇を取ったったわしに、息子は言うた。
「いいかげんにしなよ。そんなんだから、お母さんとうまくいかないんだよ。」
ああ、息子よ。お前に何が分かる。大切な物にちょっかいを出されたら、たとえ相手がガキでも、きっちりけじめを取らなければならないんだよ。そういうものなんだよ。お前にはまだ分からないかもしれないが・・・・・みんな分かっとるか。まいった。(笑)

落書きその2 終わり。

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13 氷犬

2003/03/06 10:34

「はああ・・・・・最近のガキて、タチ悪いなあ。」
て文章を最後の行に入れるのわすれとった。
落ち忘れてどないするんや!

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14 まりかちゃ

2003/03/06 13:41

「いいかげんにしなよ。そんなんだから、お母さんとうまくいかないんだよ。」

あはははは、良い息子さんだ(笑)
一本取られましたね。
削除キー   

15 うる

2003/03/06 14:39

頑張れ!仔氷犬君♪(笑)
削除キー   

16 YOU

2003/03/06 14:52

同感!私もしっかりしたお子さんだと思いました。
よい後継者をお持ちで。。。(笑)
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17 修理工

2003/03/06 21:48


以前より負け犬シリーズを興味深く読まさせてもらってます。


ちょっと関係の無さそうで有りそうな(爆)実話を。

長女がまだ赤ん坊だったころ、こんな事がありました。
長女が昼寝中に、どこからともなく物干し竿売りの軽トラが
近所に近づいてきたんです。
その軽トラから発せられる拡声器からのあまりのデカイ声に、
思わずウチから飛び出して「やかましいわ!!」と怒鳴りつけた
わけです。
もうちょっとボリュームを絞ってくれませんか、とか、もう少し
違う言い方が出来んのかとカミサンにたしなめられましたが、
親父としては、赤ん坊の昼寝のじゃまをされたくない一心だったので
前出の行動となった訳です・・
今回の「体育館にて」に出てくる「お父さん」の、息子さんに対する
気持ちになんとなく似てるかな〜と思えたものですから、レスさせて
頂きました。

とりとめない文ですみません。
これからも負け犬シリーズ、期待しています。


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18 氷犬

2003/03/07 00:11

修さん、
>「やかましいわ!!」と怒鳴りつけた・・・・カミサンにたしなめられました

う〜ん、分かるわかる。
怒鳴りつける気持ちも、たしなめられた時のやるせない気持ちもな。(笑)
怒鳴りつけるんは、やっぱり父性の本能の様なもんや。な。
独身緒氏には、子やなく女を例に取ると分かりやすいかもしれへんわ。
一緒に居る時に、他の男にその女が余計なちょっかいや危害を加えられた時の気持ちや。(・・・・ちょっと違うか?まあ似たようなもんや。(笑))
母性にも、ここの所の気持ちは共通するやろけど、どうも方法論が違うみたいやな。
修さん、「やかましいわ!!」て怒鳴った後、奥方に「やかましいのはあんたの方や!!」て言われなかった?(笑)

まりかちゃさん、
>一本取られましたね。

そやから、強烈に思うんよ。最近のガキはタチ悪いなあて。色んな意味で。(笑)

wolfさん、
「仔氷犬」て・・・どもってるみたいでかっこ悪いわ。(笑)
あ、「氷犬」自体、格好良いとは言えへんから同じか。

YOUさん、
あはは・・・後継者やないで。
わしはわし。奴はやつ。わしの生き方見て、参考にするか反面教師にするかは奴の判断や。ガキの時分は極力擁護はするけど、それは親の責任に於いてのみの行為やと思うとる。つまりはわしの勝手な行為や。
奴はやつで好きな生き方したらええ。そう思うとるわ。
こうなって欲しい。こう有って欲しい。こうはならない様に、この道を歩んで欲しい・・・・全ては親のエゴやと思うとる。
こまい時分から「親」て存在に対して苦労させてるから、そないなエゴを押し付ける様な苦労まではさせたくないと思う。
必要とあれば手助けは惜しまんけど、それが余計な場合ちゅうのを、ようく見極める必要が有ると自分では思うわ。

けどまあ、そんな重苦しい思いで「後継者」て使うたんやないのは分かっとるで。

わしの「親と子論」の出汁に使わせてもろたわ。
こんどから昆布ちゃんとでも呼ばせてもらおか?(笑)
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19 YOU

2003/03/07 07:43

これがほんとの「昆布(こぶ)付き」。。。
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20 修理工

2003/03/07 13:03

>奥方に「やかましいのはあんたの方や!!」て言われなかった?(笑)

これ、言われました(笑)

やっぱ、ご近所の手前もあってか、
「アンタは知ったこっちゃないと思うかもしれんけど、
私がいろいろ言われるんだよ!特に2件隣りの○○さん
に「アンタのご主人、文句言ってたねぇ〜」とかネチネチ
言われた日にゃ、私ゃもう外出られないよ!」
とか。立て板に水のごとく。

娘のためを思っての行動やっちゅうのに・・・

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21 まりかちゃ

2003/03/07 16:40

>そやから、強烈に思うんよ。最近のガキはタチ悪いなあて。色んな意味で。(笑)

違いますよ(笑)
息子さんだからこそ、言えることなんです。
他の人には絶対に言えないことであり、言われても氷犬さんには息子さんに言われるほど、堪えないんですよ。(笑)
子供ってねー、見てるんですよね。いろんなことを。
親を諌められるのは子供だけですよ(笑)
逆に子供を叱ることが出来るのは、親だけだと思う。

ま、その関係が崩れてきてるから、変なんだろうけど。
親から貰う拳骨も、子供から貰う「ちくりとした一言」も
しっかりした裏打ちがあってこそ、通じるものだと思います。
頑張ってね。氷犬さん(笑)昆布ちゃんも負けるな(笑)
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22 YOU

2003/04/06 08:57

一文字目の「は」=「アホな事書いとるけど」
二文字目の「は」=「落書きはどないした?」
三文字目の「は」=「はよ書けや!」
「・・・」=「わかっとんのかい!!」
「。」=「ボケ!!」



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23 YOU

2003/04/06 08:58

と、だれかがいうてたよ。。。>氷犬さん
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24 YOU

2003/04/06 08:59

逃げよ。。。。。
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25 氷犬

2003/04/08 00:00

YOUさんの「。」が怖いのと、そろそろ書こかて気分になったんで、
月刊遠吠え行かせてもらいます。

落書きその3

「せいじくんへ」 2

大学3年の夏休み。
バイトもそこそこやり終え、クラブの合宿も残すところあと少し。残りの休みをどう過ごそうかと悩んでいた、そんな時だった。
「礼文島に行かねえか?」
そう言い出したのは誠司である。
「離島はいいらしいぞ。」
そんな言葉も付随していた誘い文句を、俺が断るはずもない。その日の内に礼文島旅行の計画は練られた。

その数日後、俺と誠司は友達に借りた車で稚内へ向かった。
稚内までは車で5時間以上かかる。早起きするはずもない俺達は、その日を稚内で泊まり、次の朝のフェリーで礼文島へと渡る事にしていた。稚内での宿泊先は、誠司の実家。
「狭いけど、車で寝るよりはましだろう。」そう誠司は言ったが、俺としては奴の両親に気を使うくらいなら、車で寝た方が気が楽である。しかし奴にとっては滅多に帰らない稚内。そこで泊まるのに、両親の所に顔も出させないわけにもいくまい。それに俺だけが他のホテルに泊まったり車で寝るというのも、奴は嫌がるだろう。
しかたなしに俺は誠司の申し出に甘える事にした。

稚内への車中、誠司は持参したカセットをカーステレオに放り込んだ。すると、流れて来たのは中島みゆきの曲。
「おいおい、随分ほの暗い趣味やな。これからわしら離島へ行くんやで。大滝詠一のロングバケーションとかそういった曲で気分盛り上げようや。」
「まあ聞けって。いい曲だからよ。」
1曲目が終わると同時に、俺はその曲の内容にイチャモンを付けた。
誠司はそれを笑いながら軽く受け流した。
そして2曲目。例の「タクシードライバー」が流れてきた。
「これこれ、この曲。これがいいんだよ。渋いぞこの曲は。」
俺はその曲が終わるまで黙って聞いていた。
誠司も口を開かず、二人して聞き入っていた。
♪タクシ〜ドライバ〜苦労人と〜見えて〜
 私の〜泣き顔〜見て見ぬ〜振り〜
 天気予報が〜今夜も〜はずれた〜話と〜
 野球の話ばかり何度も〜何度も〜繰り返す・・・♪
曲が終わると、1曲目と同じく先に口を開いたのは俺だった。
「そやけど、この曲もなあ・・・」
「なんだよ、また文句かよ。お前は人生行路か。」
「責任者出てこおい!なんぞ言わへんで。けどな、この客、同じ話なんども繰り返されたら鬱陶しいだけやろ。」
誠司が呆れた様に言う。
「だぁかぁらぁ、この女が泣いている理由を聞く事も無くだなあ・・・」
「なら黙って運転してたってええやろ。」
「黙ってたら、女の泣く声だけが聞こえちまうだろ。」
「ラジオ付けたらええがな。」
「こう言うときにはラジオなんかより、とりとめもない話でも何でもいいから誰かに話しかけていて欲しいもんもんなんだよ。それを察したんだよ、このタクシードライバーは。それだけ苦労人なんだよ。そのくらい分かれよ!」
「なんや随分と肩入れしとるやないか、この歌に。」
「いや・・・そんな事ないけどよ・・・」
「もしかして、お前の親父さんがタクシーの運ちゃんや、ちゅうんやないやろの。」
すると誠司ははにかんだ様に黙ってしまった。
「おいおい、そんな落ちかいな。勘弁せえよ。もしかしてこのカセットのB面に入っとるのは、『働く車』やろ。
♪の〜り〜も〜の〜集まれ、いろんな車〜、どんどん出てこい働く車〜♪てか?けどあれにタクシー出て来たか?あ、もしかしたら『子連れ狼』入ってるんか?♪ちゃ〜んの仕事は、♪の後に、また♪た〜くし〜どらいば〜♪てカットインさせてんのやろ。え?そやろ?ファザコン君。」
「うるせえ!!」
誠司はそう言うと、俺の握っているハンドルを助手席から掴み、左右に揺すった。
俺達の乗った車は危うく対向車に突っ込みそうになりながらも、逃げ水の浮かぶ真夏の国道を稚内へと走っていったのだった。

昼に札幌を出発して、稚内に着いたのは夕方の6時近かった。
誠司の実家では、気さくな両親が俺たちを迎えてくれた。
母親はよく喋る気のいいおばさん。
父親は少し寡黙ではあるが、笑顔の優しそうなおじさんだった。
おかげで俺も、あまり気を使う事なく過ごさせてもらう事ができた。
夜、酒を勧められたのだが、勿論遠慮などはせずに飲んだ。
酒の席でも、母親はよく喋り、父親は黙って俺達の話を聞いていた。
「おじさん、静かですねえ。」
俺が水を向けると、また物静かな笑顔を返してくる。
「タクシードライバーなんですってね。」
「ああ、そうだよ。」
塩辛い声だった。
「♪た〜くし〜どらいば〜苦労人とみ〜えて〜♪て曲、知ってます?」
そう言うと、誠司はいきなり俺の後頭部を引っぱたいた。
「ほら、そろそろ行かないと風呂屋閉まっちまうぜ。」
そう言うとさっさとタオルと洗面道具を持って玄関で靴を履き始めた。
後ろから見る誠司の耳たぶは、ほんのりと赤みをさしていた。多分酔っているのだろう。そういう事にしておいてやった。

翌日のフェリーはなんだか思っていた雰囲気とどこかが違った。
離島に渡る者の中に、確かに若者の姿は多かった。しかしその連中の出で立ちが、俺の思っていたものとは少し違うのである。
いや、俺たち二人とは明らかに違うと言ってよかった。
俺たちのなりは、小学生の図工の時間さながらに原色をふんだんに使ったぺらぺらのアロハに単パン。そして履物はエスパドリューと、いかにもチャラチャラとしているのに比べ、他の若者達はチェックのシャツにチノパンにデッキシューズ。ある者は登山靴まで履いている奴もいた。
「おい、何か変やないか?他の奴等の格好。」
この状況に至っても俺達は、変なのが自分達ではなく他の奴等だと信じ込んでいた。
「ああ、どう見ても離島のイメージに付き物の、ドロドロ感に欠けるよなあ。」
「みんなピクニックかハイキング行くみたいな、すがすがしい格好しとるで。」
「あ、分かった。奴等乗るフェリー間違えたんだ。」
「どう言うこっちゃ?」
「礼文島と兄弟島の利尻島に行くつもりでこのフェリーに乗ったんだぜきっと。」
「ああ、あそこの利尻富士に登山で来たつもりが、礼文島行きのフェリーに乗ってしもたちゅう訳か。アホやな。」
「ああ、アホだ。」
しかしその2時間後、フェリーが礼文島に着いたと同時に、アホなのは俺達だという事に気付いた。
フェリーが岸壁に着くと、岸には大勢の若者が並んで踊っていた。各民宿の従業員が港へ迎えに来ているのだ。そしてその従業員の格好も、みな押しなべてチェックのシャツかティーシャツに、ジーンズかチノパン。アロハ姿の者は一人も居ない。
「おいこら。ここ、礼文やろ?」
俺は思わず近くに居たニーチャンのシャツの肩口を掴んで聞いていた。
「は・・・はい。礼文です。」
「なら皆なんでおのれみたいな格好しとんのじゃ!」
その若者は俺の質問の主旨が理解出来ない様だった。
「な〜ん〜で〜みんな海辺のふぁっしょん、してへんの〜!?」
耳が遠い奴でも聞こえるように、俺は耳元で言ってあげた。
「泳がないですよ。みんな。」
「ああ?離島に来てかい。」
「ええ、ここら辺は水温が低いから、みんな泳がないんだそうです。」
「泳がへんのに、何しに離島に来るのや?」
「ハイキングとか・・・・です。6時間コースとか8時間コースとかが有るそうで・・・島の周りを歩いて・・・・」
「歩いて?」
「高山植物とか、綺麗な景色とかを・・・・」
「もうええ。行けや。いってしまえや。」
俺はそこまで聞いて、眩暈に耐え切れなくなりその若者を解放してやった。
俺の見たいのは、高山植物ではなく水着である。綺麗な景色とは、裸の女以外に無いものと思っていた。
俺の近寄る世界ではない事を、その時初めて知ったのだった。
同じ頃、向こうの方で別の若者を同じ様に捕まえていた誠司が、俺の方へと走って来た。
「泳がねえんだとよ、みんな。水着のね〜ちゃんいねえぞこりゃ。」
「なにのんきに言うとんねん!!泳げへん離島なんかに連れて来やがって!!」
「けど、泳ぐぜ、普通。夏だし。」
「水温低いから泳がんちゅうとったで。」
「いや、地元の人間は泳ぐんだけどなあ・・・」
さすが原住民の誠司である。奴の言う事に間違いはなかった。
仕方無しに上陸した後、民宿に荷物を置き、念のために海岸へ偵察に行ってみたのだが、そこには確かに泳ぐ人々は居た。
短い夏を惜しむ様に、水温の低い海で、冷たさを我慢して泳ぐ地元の小学生達が。

それでもなお俺達は、離島という隔離された場所での開放感を得た女の子達とのあんな事やこんな事への期待を捨てきれずにいた。
「まあ、なんとかなるやろ。」
そんな甘い考えは見事に打ち砕かれた。
アロハに単パン。
俺達の身につけている服装は、礼文島という特殊空間では、これさえ有れば稚内でもサハリンでも泳いで渡れるで、と言うくらいに浮き輪より強力に浮くアイテムだった。
民宿の食堂で、夕食後の飲み会が有ると呼ばれたが、どうも話が盛り上がらない。
つまらないから散歩でもするかと浜辺に出ると、花火をしている集団が居た。そいつらに近寄ると、まるでチンピラでも見るような目で俺達チンピラを見る。さあっと人垣が割れた。まるで十戒のモーゼ様になった気分である。
しょうがなく民宿へ帰ると、なんと俺達が居ない間に、すっかり盛り上がっているではないか。
これほどの疎外感を味わったのは、後にも先にも・・・・後にも先にも・・・あ、思い出すと結構沢山有った。
チンピラの宿命なんだろう。
俺達は腹いせに、再び食堂に乱入して、朝まで飲み明かしてやった。
この日、この民宿に泊まった奴等誰一人として寝かせずに。

そんな事をするものだから、次の日はハイキングどころではない。強烈な二日酔いに見舞われた。
どうせそんなものには行く気はなかったからいい様なものだが、その日の午後にはフェリーに乗って稚内へ渡らねばならないのだ。
二日酔いは午後まで続いた。
そしてそれは船酔いをも引き起こし、稚内までの2時間、ずっと甲板から身をのりだしながら、俺達は二人で撒き餌をし続けた。
「わし、これから一生日本近海で取れた魚食わへんで。」
「俺なんて、海水浴もしたくねえ。」
散々な離島への旅行は、そうして終わったのだった。

落書きその4以降へ続く。
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26 YOU

2003/04/09 19:12

久しぶりに<まりか出版>氷犬番記者ならぬ編集者としての
仕事をしたような・・。(タナボタではあるが)

大学生の氷犬さん・・・ 思わず学生服を着せてしまっているので
した(笑)
ついでにモーゼの衣装も着せてみました(笑)
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27 氷犬

2003/04/10 22:32

YOUさん、
学生服はないで。
アロハやて。
黄色を基調とした、赤やら青やらごちゃごちゃした絵柄の。
けど学生服言うたら、思い出した。わしらの頃か、その少し前くらい(YOUさん世代?)からやろかなあ、長ラン(洋ラン)から単ランへの変換期は。
それまで襟の長い鞭打ちのコルセットみたいに高くて、裾がコートみたいに長いガクランが硬派の象徴みたいにされてたけど、ある時期から襟と裾がものスゴ短い単ランてのが流行りだしわ。
おしゃれな不良は単ラン。無粋なゴンタは長ランて色分けも、混沌としとった頃を思い出したで。(ズボンは押しなべてゴクヤンやったけど。)

さ、珍しく短期更新でもするとしよか。

落書きその4

「せいじくんへ」 3

風呂から上がり、俺達はラウンジでくつろいだ。俺はジンジャエール、誠司はアイスミルクを飲みながら。
「なあ、なんか働き口ねえかなあ。」
唐突に誠司はそう聞いて来た。
「あ?なんやお前、こっちに住むつもりかい。」
「ああ。じつは今まで関東の方に居たんだけどよ、ちょっと・・・まあ事情が有ってな。」
「居られへん様になんたんかい。」
「ああ・・・まあそうだ。逃げて来たんだよ。早い話がな。」
誠司が現れた雰囲気から、多分そんなところではないかと思っていた俺は、別に驚きもしなかった。
「仕事なあ。まあ、無い事もないけど、どんな職がええねんな。」
「そうだな・・・どんなでもいいけど、客商売関係はパスかな。」
「特に夜の方の客商売は、ちゅう事やな。」
誠司は頷いた。
「お前、車の運転は出来るか?」
「ああ、自衛隊で取った。」
自衛隊という所は、自動車学校へ行かなくても中で取れるらしい。
「なら、インテリアアドバイザーなんてどや。」
「イ・インテリア・アドアド・・アドバイザー?」
「おう、わしの知り合いで丁度誰かおらんかて言うてたとこや。」
「どんな仕事するんだよ。」
「植木とか観葉植物とかな、いろんな店に持ってって、これなんかどないだ?てアドバイスするんや。」
「観葉植物のレンタル業者か?」
「そうとも言う。」
「そうとしか言わねえよ。けど、それだったらやくざ者絡んでるんじゃねえのか?」
「ああ、絡んどるで。」
「なら、やめとく。」
「お前が追われてるんは組関係か。」
誠司は俺の顔を見た。
「お前の挙動見たら、ただ逃げて来たんや無く追われてるて事、丸分かりやちゅうねん。」
俺の言葉を聞いて、誠司は少し安心した様だった。手配がもう回っているのだろうかと思ったに違いない。
「けど心配すなや。やくざ者は元締めや。そのお前使うてくれる業者ちゅうのは立派な堅気さん。前に破門状回ってる奴かて使うてた事有るし、追われてるもんかて大丈夫や。堅気やから知らんかったて事にしたら終いや。それに、配達も昼間やから、大人しく地味に働いとったら、手配回って来ても多分見つからんやろ。なあんも問題なし。」
半分は本当で、半分は嘘だった。
堅気だから知らない事に出来る訳ではなく、俺の組の息のかかった業者だから、手配が回ってきても該当する人物は居ない事に出来るのだ。これが何のつても無い他の組関係の業者なら、手配が回ってきた途端に有無を言わさず突き出される。やくざ社会の人捜しは、有る意味警察よりも確実で素早いのだ。
しかし俺は組の保護の事までは言わなかった。それに頼り切って安心感を持つより、有る程度の緊張感を持続させた方が行動が慎重になるものである。その分見つかる可能性は更に低くなるだろうと、俺は思ったのだ。
迷っている誠司に俺は言った。
「それが嫌なら、土建屋で肉体労働や。それならすぐにでも手配出来るで。どうする?けど、組関係に追われてるんやったら尚更そんな所は危ないやろな。探す側からしたらまず、逃げたもんが潜り込みやすそな所から探すもんやで。たいがい。」
誠司は少しの間考えを巡らせていた様だったが、決心した様に顔を上げると言った。
「レンタル屋で、世話になる。頼むわ。」
「インテリアコーディネーターやて。」
「くどい!」

その日の内に、俺はレンタル屋と連絡を取り、次の日からの出社を取り決めた。
そしてその日の内に誠司の住むアパートも決めてしまった。俺の会社で管理している木造アパートだった。俺の会社で管理している物件であれば、敷金礼金前家賃は必要ない。家賃は再来月の分の前家賃を、来月から支払えばいい。そのくらいの操作は楽勝なのだ。
ついでに俺は、5万円の家賃を4万円に値下げしてやった。家主には「空き部屋ずうっと置いとくよりええやろ?その代わり、他の日当たりのいい部屋は近々値上げしたるから。」くらい言えば済むことである。
「おばちゃん、わしの友達のヌリエ君や。よろしゅう頼むで。」
「ヌリエ君?」
アパートの管理人のおばちゃんは怪訝そうに聞き返した。
「暇な時はクレヨン持ってこいつの部屋訪ねたらええわ。背中向けて塗り絵さしてくれるで。」
「うるせえ!余計な事喋るなバカ。」
「バカて・・・おばちゃん聞いた?わしの事バカやて。アホ捕まえてバカて、失礼やよなあ。」
おばちゃんも俺にかまいたくない様子で、者も言わず部屋のカギを誠司に突きつけていたのだった。

それから一週間は何事も無く過ぎた。
一度、俺は奴の部屋へバーボンをかついで行った。
「ほとぼり冷めたら、本格的に何かやれや。なあ。わしも手ぇ貸すから。」
そういう俺に、誠司は唇の端で笑っていた。
「わるくねえな。」
奴がそう思っている時の、返事代わりの微笑だった。

二週間が過ぎたある日、突然俺の事務所へ一本の電話が入った。
誠司を預けている、レンタル屋のオヤジからだった。
「氷犬さん、ちょっといいかい。話が有るんだけどさあ。」
「なんやねん。」
「氷犬さんが世話してくれた、あの誠司の事なんだよ。」
俺は嫌な胸騒ぎがした。

落書きその6以降へ続く。
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28 まりかちゃ

2003/04/11 12:22

また、いいところで切れてるよ。。。焦らしのテクニックってやつ?(笑)
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29 氷犬

2003/04/16 00:05

良く言えば「焦らしのテクニック」なんやろけど、言い方変えると「羊頭狗肉の体たらく」とも言う。いや、多分わしの落書きの場合はそうとしか言わん。(笑)
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30 氷犬

2005/06/11 01:06

こそ〜〜〜っと・・・落書きの後始末に参りました。

2年ぶりのごぶさたです・・・て、誰に言うでもなしに書き込みしたりして。

のっぴきならない諸般の事情が有りまして、2年ちょっとご無沙汰しておりました。
しかしまあ、ここが残ってて、ほんまに良かった。
書きかけの落書き、後始末が出来ます。

まりかちゃさんやまますさん、みて太さんやうるさんなど、スレ見るとまだまだご健勝の事、喜ばしい限りですが、思い切り不義理してたわしは、正面きってご挨拶もままならへん。
よってに、こそ〜〜っと、落書き完結させますんで、ご容赦下さい。
(て言いながら、いっぺんでは書ききらへんので、少しづつ書いてきますわ。)

落書きその4

「せいじくんへ」 4


「おばちゃん、誠司おる?」
俺がそういいながら管理室を覗き込むと、管理人のおばちゃんは驚いたように食べかけのドーナツをノートに挟んだ。
「そうそう、パンやドーナツはつぶした方がおいしいんよね。」
俺の中途半端な突っ込みでニィっと笑ったおばちゃんの口の端に、グラニュー糖がトッピングされている。
♪甘いくち〜びる〜・・・♪
浮かんでくる井上揚水の歌を振り払い、俺はおばちゃんに再び聞いた。
「誠司、おるやろ。」
するとおばちゃんは、その甘い微笑をかき消して言った。
「それが・・・ねえ・・・」
「おらんのかい。」
おばちゃんは頷いた。それはおそらく、食べかけのドーナツを飲み込んだ仕草ではなかった。
「仕事、休んでるから、部屋におるはずやで。」
「それが・・・その・・・居ないんですよ・・・部屋には・・・」
奥歯どころか、前歯に3ミリくらいの異物が挟まったような物言いのおばちゃんに、俺は苛立った。
「まあええから、鍵貸してくれ。」
賃貸アパートの部屋のマスターキーは、常に管理人が保管している。俺はそのキーをおばちゃんから預かると、誠司の部屋へ向かった。
おばちゃんはおどおどと、俺の後からついてきた。
「あ・・・あの・・・氷犬さん・・・・じ・・・実は・・・」
誠司の部屋へ向かう階段で、おばちゃんは俺に言ってきた。鬱陶しく思った俺は、ついぶっきら棒な物言いになる。
「なんやねん。」
「誠司さんに・・・あの・・・その・・・」
「そやから、なんやて聞いとるのや。」
「5千円貸してまして・・・」
俺のもみ上げがチリチリと焦げる。
「そ・・・そうか。堪忍やで。これから金要るときは、わしに言ィて言うといてな。」
札入れから5千円札を抜きながら俺が言うと、それにかぶせる様に管理人のおばちゃんは言う。
「それも4回ほど・・・」
ホントか?・・・と訝る余裕は、その時俺には無かった。とっさにあと数枚札を抜き取り、おばちゃんの手に握らせた。

誠司の部屋を開けた途端、異様な臭気が俺を包んだ。
それは男のありとあらゆる分泌物が渾然一体となった臭気。
「あたしは・・・これで・・・」
その臭気にあてられた様に、管理人のおばちゃんは踵をかえす。
薄暗い部屋には、人の気配は無かった。
ただ、部屋の真ん中にぽつねんと置き忘れられた様なテーブル。そのテーブルの上に、ビニールの袋(パケ)と百円ライター、そして銀紙と注射器。
それらが、全てを物語っていた。今の誠司の有様を。
しかしそれでも俺は、その直面した現実を受け入れられなかった。銀紙の上の数粒の結晶を、「多分サッカリンやで。ヤツ、甘党やし。」と現実逃避していた。
それを舌の上で転がすまでは。
そしてその結晶は、俺に現実を覚醒させた。強烈な苦味と、シビレを伴う奇妙な感覚と共に。

ああ、久しぶりの書き込み、結構疲れるわ。なんかぎこちないし。
今日はここまで。
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31 うる

2005/06/11 12:49

おわー、びっくりした!!!

私もここんトコ不義理をしてて、今日久し振りに覗きに。
一通り見回ってからカキコをしよーと思って遊BBSに来て何気なく画面をスクロールしてみたら…妙な所に新着マークがw
いや、マジでビックリしました^^

何はともあれ、復帰おめでとーございます。
定番のセリフで…とも思いましたが、ここは普通に「お帰りなさい♪」にしときますw

いや〜絶筆にならんで良かったww
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32 みて太

2005/06/11 13:32

「負け犬の」と覚え、続編待ち続け復帰よろこぶ梅雨入りの午後

・・・中部地方、本日梅雨入りとのこと。
外はしとしと雨が降っていますが、嬉しい報せになんだか明るい気分。
・・・気持ち悪がられるだろうな、こんなこと私に言われても、と書きながら苦笑い。せめて女性だったらなあ、若くなくても・・・と考えていたらY○Uさんはどうしてるんだろうな、なんて思ってしまいました。
なにはともあれ、うれしい限りです、お帰りなさい。

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33 まりかちゃ

2005/06/11 13:53

おっかえりなさ〜い。

そうか2年かぁ。。。。娑婆の空気はいかがで?(笑)
いやぁ、長く続けてるといろいろあるねぇ。
復帰されるのを待ってましたよ〜。

てか、みて太さんが一生懸命ここの火を消さないようにって頑張っておられたので(うるうる)誉めてあげてくださいな(笑)

氷犬さんがいない間に、ちがう「負け犬の遠吠え」がメジャーデビューしちゃったじゃない〜!
ま、ここではやっぱり氷犬さんのがメジャーだけど(笑)

ま、ぼちぼち行きましょうよw
楽しみにしてます。

なんか、氷犬さんの独特のカキコがまたみれて嬉しいよ〜。

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34 かなめ

2005/06/11 14:14

お帰りなさいませ。
ずいぶんお早いお帰りですこと。あら、嫌だ、皮肉みたいになってしまいましたね。本当にそう思っているんですよ。わたしはいつまでも待つつもりでおりましたから・・・
お肩にに雫が。降り出したのなら電話して下さったらお迎えに上がりましたのに。関東も梅雨入りしたそうですよ、今年は例年よりうんと早いんですって。これからはちゃあんと傘を持って出て下さいね?
そうそう、本好き連の皆さんが心配されてましたよ。でも無事で何よりでしたわ、わたしも続きが読めて嬉しいんですよ。
さあさあ、そこに座って下さいな。上着はこちらでお預かりしましょう。
今すぐ準備しますから、ちょっと待って下さいね。





はい、PC。
「負け犬の遠吠え」の続きをお願いしますね?
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35 mamath

2005/06/11 19:53

きゃ〜きゃ〜氷犬さんおか〜〜〜!!
(エライ!フジツー一発変換した。
フジツーも待ってたみたいよ、氷犬さん。笑)

うるさんとみて太さんのカキコに??ってなってたんだけど
本家本元で復活してたんですね〜。
以後もよろしう!!
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36 みつき

2005/06/11 22:43

あら。
お帰りなさいー。
どうでした?刑(ピーッ!!)所の空気は(笑)

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37 氷犬

2005/06/12 23:26

あああ・・・めっかっちゃった!
それも、半日もたたへんウチに。・・・・・ハヤ!!
こそっと書いて、誰か気付いたら書き終わってた、てな展開かなと思うとったけど、甘い考えやったね。
なら、観念してご挨拶をばさしてもらいます。


うるさん、
ご無沙汰でした。
うるさんに一番に見つけられる気がしてました。相変わらず色んな事に敏いですな。
まりかちゃさんとの命がけの漫才、また見れると思うと楽しみです。

みて太さん、
まりかちゃさんも言うとられましたが、ご苦労様でした。
そして、大変申し訳ありませんでした。色んな事ほったらかしにして。
これからは、わしも微力ながら、また協力させてもらいます。一緒に楽しみましょう。
(けど、まだまだ完全復帰とまではいかへんので、ぼちぼちと書かせてもらいますわ。)

まりかちゃさん、
娑婆の空気ですか・・・ははは・・・空気より酒の旨さが身にしみてます。
久しぶりなんで、酔う酔う!
酔うた勢いで、ついつい書き込みしてしまいました。またお世話かけますが、お手柔らかにお願いします。(うるさんみたいにイヂメないでね・・・ぶるぶる)

かなめちゃん、
姐が板についてるで。しっとり感が何とも言えへんわ。
おっさんの弱いトコ知ってるなあ。
けど、帰ってまず「はい、PC」て出して来る姐は、日本広しといえどもかなめ姐しかおらんやろ。(笑)
続きは、ぼちぼちと書いてきますんで、これからも宜しくお願いします。

mamathさん、
久しぶりにmamathさんの「きゃ〜きゃ〜」を見て、ほっとしとります。
ほんま、帰ってこれて良かった。こちらこそ、これからもよろしうに。

女王さん、
刑(ピーッ!!)所の空気ですか・・・ははは・・・最近、工場新築してな。なかなか快適になったけど、住むトコはまだ建設中やからボロッボロのまま。これから新しくなるらしいけど、もうわしには関係あらへん。なんかちょっと損した気分や。(笑)
と、まあそこらへんの話はこのくらいにしとこ。
最近はヒールで誰か踏んづけてる?わしは踏まんといてな。
これからも宜しくお願いします。


てなわけで、皆さんこれからぼちぼちとまた参加させてもらいますんで、宜しくお願いいたします。
落書きは今日はおやすみ。またこんど。
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38 氷犬

2005/06/14 01:34

「落書きその5 

「ここだけの話、紹介してくれたアレ、ダメだわ。・・・シャブ食ってる。」
レンタル屋のオヤジの電話が蘇る。
「食ってても、ちゃんと仕事してくれたら何にも言わないんだけどね。勝手に休むわ、店のトイレでぶつは、挙句の果てにお客に売人の事をしつこく聞くわ・・・ダメだね。ダメだわ。面倒見きれない。すまないけど、さすがにこっちでは面倒見きれないよ。真面目にやっててくれるんなら、シャブ食っててもこっちとしては何とも言わないよ。けどね、今日も休んでるよ。これで4度目。・・・・ダメだわ、あれ。」
いつもはそのオヤジの電話に、「くどいわ。何度も言うな。」と言っていきなり電話を切るのだが、さすがにその時は「すまんな。見てくるわ。ほんま、すまん。」としか言えなかった。
そんなやり取りが頭の中でぐるぐる回って、ふと気付いた時には、灰皿の中は無数の吸殻で山盛りになっていた。
時計を見ると午後7時を過ぎた所。誠司を待って、かれこれ2時間が過ぎようとしていた。

「あの〜〜・・・氷犬さん・・・」
ドアをおずおずと開けながら、管理人のおばちゃんが顔を覗かせた。
俺の不機嫌な表情を見ると、慌てて顔を引っ込める。
「なになに、おばちゃん。どないしたん。」
その言葉に引きづられる様に、おばちゃんはまたドアから顔を覗かせる。
「いや・・実はね・・・ウチの亭主がね・・・さっき誠司さん見たって・・・」
それを聞いた俺は、ドアに駆け寄りおばちゃんを中に引き入れた。
貞操の危機を感じたおばちゃんは、「ひ!」と短く小さな悲鳴を上げるなり、何を勘違いしたのか、目を閉じ、唇を薄く開いた。
ウソである。(どないやねん!!)
小さな悲鳴を上げるなり、目を見にらいて両手を突っ張ったのだった。
「何処で!!何時や!!」
俺に両肩を揺すられ、おばちゃんはようやく言葉を捻り出した。
「いや・・・あの・・・さっき・・・ロイヤルで・・・」
ロイヤルとは、近所のパチンコ屋。
その言葉を聴くなり、俺は駆け出していた。

喧騒は、どこか遠くに感じていた。
こういった状況で、電子音と金属音の融合は、邪魔なだけでしかない。
ただ俺には、ずらっと並ぶブロイラーの様な男達の後頭部の中に、見慣れた刈り上げ頭を見つけることが唯一重要な事だった。
そうして探し始めた3シマ目。
端から2番目の台に、その見慣れた刈り上げ頭は有った。
怒りで赤く霞む目をこすりこすり、俺はその後ろに立つと、耳元で囁いた。
「仕事サボって、管理人に借りた金で打つパチンコは出ますか?」
誠司の背筋に電流が走る。
そしてゆっくり振り返り、俺の顔をまじまじと見る。
口の端に、乾きかけた泡がこびり付いている。
瞳孔が小さい。

誠司はふと俺の手をとる。そして出口へと導いた。
パチンコホールのガラスのスウィングドアを抜け、裏側の出口を出た途端、誠司はいきなり俺の前に土下座した。
「すまん!!すまん、このとおりだ!!」
思わずため息が出る。
「何やっとんねん。・・・おのれ何さらしとるかて聞いとるんじゃ!」
友達に土下座される事が、これほど嫌な事だとは思わなかった。そしてその嫌な事をする誠司を、俺は許せなかった。
気付くと俺は、アスファルトの上で土下座する誠司の顔面を、エナメルの靴の甲で蹴り上げていた。
いや、気付いた時には、そこに誠司が転がっているだけだった。
「返れや。イナカに帰れ。ワレみたいなモンが都会に暮らすのは無理やで。とっとと帰ってまえや。

しかし、この言葉が、後の誠司の人生を大きく変える事になったのかもしれない。
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39 まりかちゃ

2005/06/14 22:30

わはは、お酒か。おいしいのはわかるけど飲み過ぎないようにね。

私、誰もいぢめてませんよ〜。
こんなにやさしいのにw

氷犬さんをいぢめられるのなんてここだけしかないじゃん(爆)
もう塀の中に戻っちゃ駄目ですよ〜。w
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40 うる

2005/06/14 23:44

いや〜、それにしても。。。
「焦らしのテクニック」とは聞いてたけど、まさか2年も焦らされるとは^^;
流石氷犬さん♪
モノごっついテクニックでしたw

氷犬さん不在の2年間に、おーごしょはいささか○化が進んだと見えて、多少妄想癖が入っとるみたいですw
ゆめゆめ騙されませぬよーに(^○^)
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41 氷犬

2005/06/15 01:52

まりかちゃさん、
もう既に、毎日飲みすぎや。
昨日の落書きなんか、もう書いた事自体おぼろげにしか覚えてへんし、最後のせりふのカギ括弧忘れるし・・・もうさっぱりワヤ。
書いてる事の意味通じてるかどうかまで心配になってくるわ。

うるさん、
これが「テクニック」言うのやったら、駅前に仰山置いてある自転車も「テクニック」て言われるわ。あれもこれも、「放置」ていうんやで。(後ろに「プレイ」てつけんといてな。(笑))

さて、今日の落書き行かして貰います。

落書きその6

「せいじくんへ」6

「帰ってから2週間やで。その後の連絡もなんもナシのつぶてはないやろがい!!」
「連絡しづらいでしょ。誠司さんとしては。」
苛つく俺を、雉はなだめる。
「それにしても、手紙の一つも出して近況報告くらいするのが筋とちゃうんかい!」
「字、書けないんじゃねえの?」
苛つく俺を、猿は茶化す。
「お〜ま〜え〜は〜しゃ〜べ〜る〜な〜。」
食っていた柿の種を鼻の中に突っ込んでやった。
「なんだかんだ言って、誠司さんの事、心配なんでしょ?」
言いながら、雉は自分の鼻をガードする。
「心配な事あるかい。わしはただ、もしヤツが追われてる相手に捕まって、組の事うたわれたらかなわんなと思うとるだけや。」
「なら、先方の親御さんに電話でも入れてみればいいんじゃないですか?とりあえず親御さんの所へ行くって事だったんでしょ?」
「シャブ食うてどうしようもない息子さんそっちに返したったんやけど、どないだ、てか。」
そう言って悪態をついた俺だったが、その夜、思い直して稚内の誠司の実家へ電話を掛けてみた。
呼び出し音が数回なって、電話は繋がった。
「もしもし・・・」
数秒置いて、声が返ってくる。
「・・・あい」
女性の声だった。
「川田さんのお宅でしょうか。」
さらに数秒。
「・・・あい」
母親の様である。
「私、氷犬と申しまして、以前そちらにもお邪魔した事の有る、誠司さんの大学時代の友人なんですが・・・・」
「・・・」
返答が無い。
「誠司さんは今、そちらにいらっしゃいますでしょうか。」
「・・・・・・い・・・ま・・・えん・・・」
迂闊だった。そこで初めて誠司の言った言葉を思い出したのである。
『脳梗塞になっちまってよ』
明らかに脳梗塞による障害が残る話し方なのだ。
「あ・・・そうですか。いや、久しぶりに思い出しましてね、どうしてるかな〜なんて思い立って、何気なくそちらに電話してしまった次第で・・・そうですよね、自衛隊に入隊したんだから、そちらにいらっしゃる訳ないですよね。どうも失礼いたしました。」
あたふたと言い訳を付け加え、俺は電話を切ったのだった。

それから更に2週間。誠司を追い出して、かれこれ一月が経とうとした頃、何の連絡も無い誠司の手がかりを探そうと、残していった荷物を調べた。
荷物といっても、小さな箪笥が一つきりである。多分最初に持っていたドラム缶バッグの中身を整理して入れているのだろう。
落ち着いたら、送り先を教える約束で、その箪笥を俺の所へ置いていったのだ。
俺はその箪笥の左上の引き出しを開けた。するとそこから、1通の古びた封筒が出てきた。
封筒のあて先は、誠司が大学時代に住んでいたアパート。差出人の所には、誠司の父親の名前が書かれている。
中には1枚の便箋ともう一通の封筒。
便箋には宛名と同じ筆跡で、たった一行の文章が書かれていた。
『おかあさんからの手紙を同封します。』
父親の文章らしい。
そして同封されていたもう一通の封筒には、ふるえた線で小学生の様な文字が書かれていた。
「せいじくんへ」

落書きその7へ続く。(←これが付いてるちゅう事は、今日は昨日ほど酔うてないちゅう事やな。)
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42 kao

2005/06/16 01:21

おおおおおおおお〜。
お久しゅう御座います。
お元気でいらっしゃいましたか。

7、楽しみにしてまっす。

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43 うる

2005/06/16 02:06

む・・・今晩は放置か〜w
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44 氷犬

2005/06/18 22:26

kaoさん、
ひさしぶり!
何とか元気です。
「ばかっぱな」まだまだ続いてますね。8までとはすごい。
そのうち全部読ませてもろて、参加させてもらいますね。

うるさん、
わしもいい歳なんで、毎晩はもたへんのよ。
(昔は毎晩でもいったったのに・・・と、オヤジギャグかましてみる。)

さて、いよいよ「せいじくんへ」の完結編です。
(これを完結させる為に復帰したて言い訳したんやけど、さてこれからどうしたもんか・・・)

落書きその7

「せいじくんへ」7

田舎に帰れと言った俺の言葉に、誠司は素直に従わなかった。
「なんとか、置いてくれねえか・・・」
「何言うとるんじゃ。われ、自分が何したか分かってるんか。折角紹介したレンタル屋、無断で休んだり店でシャブ食うたりして、後ろ足で砂かける様なまねしたんやで。」
「すまん・・・お前の顔も潰してしまったよな。」
「そんなもん、どうでもええわ。けどな、世話なっとるレンタル屋にそないな真似したらどないなるか考えた事あるんか。」
誠司はそれには答えず、鼻と口にあてがった赤く染まったティッシュの塊を丸めて捨てると、新しいティッシュ数枚を箱から抜き取る。
「われの事を探してる組から隠す事もコミコミで預かってもろとるんやで。そやのに、あんな真似したらキチンとかくまってもらえへんやろがい!」
事実、俺の顔を立てて誠司をかくまってもらうのは、限界がある。最初はそれでもある程度はなんとかなるだろう。しかし、そのあと長くかくまって貰う為には、レンタル屋との人間関係を築く必要が有った。つまり、レンタル屋の仲間になってしまう事。そうすれば、彼等は仲間は売らない。
しかし、誠司はそこの所をはき違えていたらしい。俺の説明も足りなかったのかもしれない。
「それに、誠司。お前の手配、札幌にも回って来たで。こうなったら、レンタル屋の筋から漏れたかて不思議やない。そやから、もう札幌にはおらん方がええのや。な、稚内に帰り。親御さんおるんやろ。稚内に帰って、しばらくほとぼり冷ますのが一番や。」
誠司は返事をしない。
「どんな事あったかて、最後は身内や。親や。赤の他人とは違うわ。欲得無しで、助けてもらえる。そんなもんやで、親て。・・・なあ。・・・自分、どんな諍いが有って親の所に顔出しにくくなってるのかは知らんけど、こんな時くらいは、頼ってもええのやないか?そう何度も有る事やなし。・・・助けてもろたらええがな。なあ。」
俺は札入れから札を3枚抜き取り、放り投げた。
「汽車賃や。それで稚内に帰り。部屋の荷物は落ち着き先決まり次第送ってやるから、そのままでええ。明日の朝の汽車で、行けや。ええな。」
「どうしても・・・無理か?ここに居るのは・・・」
「ああ。あかん。札幌から、消え。ええな。わかったな。」
俺がしつこく念を押すと、ようやく誠司は頷いたのだった。



『せいじくん。ごめんね。お母さんがこんなになっちゃって。
お父さんから電話で聞いたと思うけど、お母さんは左側半身が麻痺して、歩く事が出来なくなってしまいました。
言葉も、口がうまく動かず、ほとんどしゃべれません。
なんとか右手は動くので、こうして手紙を書いているけど、片手だし、汚い字は勘弁してね。
じつはお母さん、せいじくんにお願いが有ってこの手紙を書きました。
とってもつらい事だけど、お母さんのお願いを、どうぞ聞いて下さい。
お願いというのはね、仕送りのこと。
今まで、大学の授業料分だけ、仕送りしてましたよね。本当は生活費に少しでも足しに出来るだけ送りたかったんだけど、お母さん、貧乏だから、そこまでは仕送りできなくて、授業料の分だけでした。
足りない生活費の分は、せいじくんがアルバイトで頑張ってくれてましたね。
そんなせいじくんに、こんな事言うのは、とってもつらいんだけど、それでもお願いします。
その仕送り、お父さんに断ってあげて欲しいのです。
お母さんが倒れてからのこの3ヶ月、せいじ君への仕送りは、お父さんが工面して送ってくれています。
でもね、実を言うとね、お母さんが倒れるまでは、お母さんが魚の加工場で働いた分を送っていたの。
お父さんの給料では、お父さんとお母さんが食べていくのがやっとで、仕送りまでは出来ませんでした。だからお母さん、加工場で頑張ったんだよ。けどね、こんな体になって、もうこれ以上頑張れなくなっちゃいました。
お母さんが倒れて、働けなくなって、お父さんに生活の負担をかけてしまっています。
その上、せいじくんの学費でこれ以上負担をかける訳にはいかないんです。
なぜなら・・・驚かないで聞いてください。実は、これまでせいじくんとお母さんを面倒みてくれていたお父さんは、本当はせいじくんのお父さんじゃないからなんです。
驚かないでって言っても、きっと驚いたでしょうね。
せいじくんは今まで、本当のお父さんだと思っていたでしょうから。
けどね、本当のお父さんじゃないんです。
せいじくんの本当のお父さんは、せいじくんが生まれてすぐに事故で死んでしまったの。
そのあと、せいじくんとお母さんをもらってくれたのがお父さん。
お父さんがね、せいじくんにはお父さんが本当のお父さんだって事にして育てようって言ってくれて、これまで一生懸命お母さんとせいじくんを守ってくれてたんだよ。一生懸命に。
だから、せいじくんはお父さんが本当のお父さんだって思ってたはずです。せいじくんのわがままだって聞いてくれたり、本気で叱ったりしてくれたよね。本当のお父さん以上に、本当のお父さんでいてくれたと、お母さんは思っています。
そんなお父さんに、これ以上親子で負担をかけるわけにはいきません。
せいじくんは、まだ若いんだし、たくましく自分の人生を切り開いていける人だと、お母さんは信じています。
ですから、少しでもお父さんの負担を軽くしてあげてください。

そして、これはもう一つのお願いです。
この手紙は、お父さんに送ってもらう事になるだろうけど、お父さんは読まないようにします。
だから、せいじくんはお母さんからこんな話を聞いたという事にはしないでおいて下さい。
せいじくんは、自分の考えでそうするという事に。
この手紙を読んだ後も、せいじくんはお父さんの子供です。
お父さんとお母さんの子供です。
余計なわだかまりが起きないように、これまで通りせいじくんはお父さんの子供であってください。

ごめんね、お母さんがもう少ししっかりしてさえ居れば、せいじくんにこんな事言わなくても済んだのにね。
全部お母さんのせいです。
お母さんがしっかりしていないせいです。
本当にごめんね。
本当に、本当に、ほんとうにごめんね。ほんとうにごめんね。』


せいじが捕まって、殺された事を知ったのは、俺がこの手紙を読んだ数日後だった。
せいじはあの翌日、稚内とは正反対の函館行きの列車に乗り、その夜函館の大門町あたりで捕まった。
奴はこれ以上、親に迷惑をかけたくなかったのだろう。だから、稚内へは行けなかったのだ。
そんな事も知らずに、俺は安易に稚内へ行けとこの街から追いやった。
知っていたとしても、結果はそうたいして変わらないものになったのかもしれない。
しかし、知らない事実があったからといって、結果として友人を死に追いやった事実は変えようが無い。
今でも、あのエナメルで蹴り上げる感触は忘れる事が出来ない。
俺は今、エナメルの靴を履く事が出来ない。

「せいじくんへ」完
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45 かなめ

2005/06/18 22:37

うおおおお、せいじくん!!(涙)


もーさー、本とかじゃなくてさー映画とかの話来そうじゃない・・・
でも版権は渡さないからー!!(笑)
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46 まりかちゃ

2005/06/18 23:38

切ないですなぁ。。。せいじくん。
氷犬さんの足に残った感触も。

誰のせいでもない。生きるのは誰にも厳しいんだし。。。

さて、ようやく完結しましたね〜。
次はどうします?w


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47 氷犬

2005/06/21 01:42

かなめちゃん、
言い過ぎ言い過ぎ。客観的によく読めば、陳腐な話やで。
でも、「うおおお」て言うてくれるのは、ほんま嬉しいわ。(笑)

まりかちゃさん、
次、どうしよか?
次の事なんか、全く考えてへんわ。どないしよ。
今更ながら、「しもた!次の事考えたら、もう少しだらだら無駄に長く書くんやった!!」て思うで。
あまりナマナマした話もどやろか、て思うし、まあぼちぼち何か思い出したら、書こかいな。
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48 氷犬

2005/07/20 23:38

さて、今回ちょっとゴタ有ってちょっとの間忙しかった。
それネタに出来そうなんで、書いてみようかなと。
まあ、明日以降にでも。
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49 氷犬

2005/07/25 23:23

まだゴタ引きずってるから、落書きはもうちょっと暇になったら書こかいな。

ところで、つい先ごろある映画(邦画)ビデオで見たんやけど、昔遠吠えで書いた「パクリ屋」のストーリーそのまんま・・・(設定は違うけど)
やってもうたか?やってもうたんか、わし!?
その映画、見た覚えは全くないんやけど、きっとどっかで見てたんやろな。
で、昔の記憶とごっちゃになってて、そのまま書いてもうたんやろな・・・。
ああ、情け無い。記憶の混濁が、もうずいぶん前から始まってしもとるわけや。
・・・・・・・酒控えよ。
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50 氷犬

2005/07/30 01:24

さてと、リハビリ程度に、ぼちぼち書いてみよかいな。

落書きその8
「カモ」1

 けたたましいクラクションが、背後で鳴った。
 クラクションの理由をルームミラーで確認しようとしたその瞬間、激しい衝撃が宮路を襲った。
 宮路の車は、進路を塞ぐ様に止まっている前方の黒いメルセデスに鼻先を突っ込んでいたのだった。


 先日、猿から突然の電話が入った。
「兄貴の前の会社の下請けに、宮路て奴、居たよな。」
 俺は一瞬、昔の記憶をまさぐった。
「・・・あ・・・ああ、おったな。」
 俺が先日畳んだ会社の下請けに、宮路という男は確かに居た。しかし、零細企業の社長であった俺が、自社の下請けであるにも関わらず一瞬考えねば思い出さない程に、彼は影の薄い存在だった。
「おったわ、おった。で?その宮路がどないしたん。」
「奴、喰われかけてるみたいだぜ。」
「誰に。」
「色んな奴らに。」
俺は要領を得ないその答えの、先を促した。
「俺の所にも話が回って来たんだよ。一クチのらねえかってね。でも、よくよくそいつの経歴調べたら、兄貴の所の元下請けだったって事じゃない。で、一応耳に入れとこうかって思ってね。」
「で?どないなヤマなんや?」
「事故がらみなんだけどさ。」
 俺はその一言を聞いて、腰が引けた。
 最近の経済事犯、それも事故がらみのそれは、複雑化の一途をたどっている。
 そして何より、動く金の多寡が知れている。修理代だ慰謝料だと言ってみても、せいぜい数十万円単位の金である。関わるのはチンピラレベルなのだ。
 そして更に、元下請けとはいっても、もう既に解散した会社の下請けである。
 動く金の多寡も知れている上に関わりは薄い。よほどの事でも無い限り、その男の為に一肌脱ごうとは思わない。
「喰われるんは、そいつの器量や。仕方が無いやろ。社会勉強や。それにわしはもう関係あらへんしな。猿の好きなようにしたらええがな。」
「そうか。それ聞いて安心した。」
「なんや、噛むんかい。」
「ああ。そのつもりだよ。」
「われもショボい凌ぎしとるのぉ。」
「それがな・・・案外ショボくもねえんだよ。」
 猿のその言葉を聞いて、俺はなにか嫌な予感がした。
「そうかそうか。そらええこっちゃ。せいぜい気張りや。パクられへん程度にな。」
 そう言って俺は電話を切り、それ以上その事についは考えるのをやめた。
 そして俺は、翌日にはその事をすっかり忘れていた。
 しかしその数日後、宮路が突然俺の元に現れたのだった。

落書きその9以降へ続く。
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51 うる

2005/08/22 22:06

お、不在中に新連載が始まっ・・・止まってるw
月刊『負け犬の遠吠え』ヨロシクww^^
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52 氷犬

2005/08/22 22:40

実はちょっと面白半分に「半」現在進行形の形で書き始めた今回の落書きなんやけど、様々な事情により、とっても書きにくくなってもうた。
まあ、もうちょっと時間もろて、書いても差し支えない程度に捻じ曲げて書きますんで、少しなが〜い目で見て下さい。
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53 まりかちゃ

2005/08/23 00:30

現在進行形はまずいっすよw

いくら「半」でもね。

まぁ、リハビリはぼちぼちでよろしいがな。
って。。。なんか玉緒ちゃんかい。私は・・・(;^_^A アセアセ…
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54 氷犬

2005/08/26 23:12

いや、ちょっとおもろい話やったから、ついついね。
ぼちぼち・・・ぼち・とやらせてもらいます。
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55 まりかちゃ

2005/11/09 14:39

たまには見ていると期待しつつ。。。連絡請う。

ちょっとお願いしたいことありw
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56 氷犬

2006/02/17 01:39

、連絡請われてたんやね。今気付いた・・・・オノレのスレ、4ヶ月もほったらかしかい!てつっこまれそ。

ウイングさんのスレにあまり書きすぎると申し訳ないんで、こっちに書くことにするわ。

うるさんとわしとの正式な御対面につてのオフレポは、うるさんが書くとの事なので氏にお任せするとして、わしの簡単な感想でも書いとこかなと。

いやいや、実に貴重な体験やったわ。
オフラインミート?ミーティング?オフライン・・・なんやはっきりわからへんけど、そんなんするの初めてやったわしは、「痛くしないでね・・・」状態やったから、えらい緊張しまくりでしたわ。(みんな、いろんな意味で分かると思うけど。)
ほんでもって、うるさんいきなりイイ男なもんで、しょっぱなから気おされぎみ。
あ・・あ・・握手?胸倉の掴み合いやなくて、握手から入るか、ふつう!
後はもう、粋なうるさんの主導ペースで、「もうどうにでもして!」てな状況のオフでした。
わしはもう、ひたすら「気さくなおっちゃん」をアピールして終わった感じやったけど、それ、成功しました?うるさん。
ほんま恥ずかしくて関西弁もままならず、すっかり北海道弁モードやったわ。
(一人称が「わたし」「俺」が入り混じってたやろ。とっちらかってた証拠や。)
話もなにもかも、スベリまくってわややったわ、ほんま。

で、ついさっき、うるさんから預かった女王への色紙に、お祝いのコメント書かせてもらいました。ほんまは「人生とはなんぞや!」的な高尚な言葉を書こうと思うてたんですが、うるさんの「しみる言葉!」て強烈なアピールが有ったんで、墨がしみ過ぎて「にじんだ言葉」になってしまいました。
これもすべったら、うるさんのせいですので、2次会で大いにいじめてやって下さい。
(特にまりかちゃさん、お願いします。)
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